任意売却最新情報

島根県H様「最良のご提案の為に時にはご依頼者様とぶつかることも」

今回のお客様は、お父様が所有されているご自宅を売却したい。というお相談を、ご子息の長男から頂いた任意売却案件となります。

ただ、こちらの所有者は過去に事業をしていた経緯もあり、物件には、根抵当権や抵当権が多く設定されておりました。

こういう場合、債権者交渉は大変煩雑になります。第一抵当権者と第二抵当権者、それ以降の抵当権者の意見が食い違いますので、買主を探したりその後の調整をしたりする前に、まずそこの擦り合わせを行う事から始める必要があるからです。

本件も、本物件の売却価格について債権者の意見が食い違い、売出価格の決定までに時間を要しました。

また、ここでも問題だったのが、その価格での販売状況が思わしくなく、値下げをする必要が出てきたことです。

通常の売買では、売主様の意見だけを尊重して販売をしていくのですが、任意売却の際は、売主様の意見は勿論、債権者の意見も影響してきます。

今回、債権者の方は価格を下げることを比較的スムーズに交渉できたのですが、売主様の方が思い入れのある物件なのでということで値下げを拒む形となりました。

一般の売却であれば、高く売りたいという意思を優先して、時間はある程度長期間掛かっても高い値段で購入してくれる買主を探すことが出来ます。しかしながら、任意売却の場合は債権者の設定する期限もあり、時間の制限があります。そういった事情を所有者にも説明しつつ、どうすることが一番所有者にとってメリットなのか、という事も丁寧に説明したところご理解を頂き、価格の変更を行うことが出来ました。

ただ、契約や決済の際にも問題が起きました。複数いた債権者の中で、一部の債権者が任意売却の経験が無く、段取りを当社がイチからサポートし、進めていく必要がありました。

こういった、一般的な売買では行うことが無い手間をかける必要がありながら、仲介手数料は法定手数料以外受け取れないという縛りの中で当社は営業していますが、最終的に売買が終わった後にお客様から、「ありがとう」と言われるその一瞬で昇華されます。

今回のお客様は、所有者であるお父様と相談者の長男だけでなく、その御兄弟の次男、長女迄もが決済場所に駆け付けて下さり、感謝の言葉を頂き、山陰地方のお土産まで頂きました。

このご家族は長い間、お父様の体調や返済について悩まされていたようですが、本件を纏めた結果、諸々のお悩みから解放されたという事で、大変感謝頂きました。