任意売却最新情報

岡山県S様「事業が上手くいかず築わずか2年の戸建を任意売却に」

今回は岡山県にお住いのS様からのご依頼頂いた事例をご紹介いたします。

S様は30代後半の男性で4人家族の大黒柱、個人事業でフランチャイズ加盟の清掃業を営んでいる方でした。2年前に新築戸建を購入したばかりでしたが、仕事が上手くいかず資金繰りが苦しい状況に陥ったとご相談のお問い合わせがありました。S様はもう既に清掃業の仕事は諦め勤めにでる事を考えており、まだ購入したばかりの物件ですが再出発に向けて手ばなす決意を固めたと出来るだけ高く売却してほしいとの要望で依頼を頂きました。

物件は最寄駅から徒歩15分の場所に位置する築2年というとても築浅の4LDK物件。まだ築2年ということもあり室内はとても綺麗で業者にクリーニングを依頼すればすぐに生活ができてしまうくらいの物件で、築年数が最新ということもあって設備も最新でオール電化、水回りの広さは申し分ありません。ただマイナスな点としては最寄駅から本物件がある方面は住宅街が密集しているエリアの為か、スーパーやコンビニ等はなく、さらに岡山県特有の水路が至るところに通っており例にもれず本物件も水路に囲まれており、さらに道がとにかくせまい路地の中に有るため車の通行がし辛く利便性が悪いという事です。

本物件ように築浅の物件は商品価値として販売しやすい面もありますが、任意売却の場合、債権者からの応諾が必要で、その応諾の検討要素として「債権者として債権をいくら回収するかの目標」が有るため、残債務がほとんど残っているような場合では応諾価格の設定が難しく時に築浅物件がゆえに相場価格から逸脱した価格設定になり任意売却に苦戦するケースも往々にしてあります。それを回避するため債権者交渉は非常に重要になってくるのです。

今回の債権者は地方銀行が抵当権者で初めて聞くような銀行でしたのでまず任意売却の交渉ができるか心配がありました。銀行によって任意売却は受け付けず、全て競売で処理をする銀行もあります。しかし、幸いにも債権回収会社へ回収業務を委託するとのことで、回収会社は任意売却に関して経験や知識があるので比較的、任意売却の相談になって頂ける傾向にあります。現に今回も初めて対応する債権回収会社でしたが、任意売却は受け付けると言って頂き交渉を進めていくことができました。物件について様々な資料を提出し回収金額ではなく適正価格での販売を応諾して頂けるよう心掛けて交渉していきました。その結果、3ヵ月程交渉に時間がかかりましたが物件の状況や市場性をよく理解して頂き適正価格での応諾を導くことができました。販売は交渉と平行して進めていた事もあり価格が最終的に決まった頃と同時期に内見希望が入り、そのお客様は物件をとても気に入って頂きすぐに購入申込を頂くことができました。S様に債権者交渉の結果と購入希望者が現れたことをご報告。債権者との交渉結果の一つとして引越費用を捻出して頂ける約束も取り付けたこともご報告するとS様は販売金額と内容共に文句ない条件ですと喜んで頂き、契約を締結、無事決済まで完了することができました。

築浅の物件を今回のようにスムーズに交渉、販売できるケースは稀ですが、これまでの任意売却の経験を活かし依頼人のお力になれてよかったと思えた事例でした。