任意売却最新情報

鹿児島市Y様「店舗購入も人口減少と共に業績悪化」

本物件は、鹿児島市内には位置するものの鹿児島駅より北側に60キロも離れたショッピングモール内の店舗の建物で、開発当初は将来的な需要が見込まれるはずで近隣にも様々な建築計画がなされていたのですが、その後は開発も滞り人口も年々減少傾向にある立地環境でした。所有者は全盛期は10店ほど店舗を構え順調に営業も推移したのですが、その後人口減少と共に業績も悪くなりついに自宅も含め其々の店舗の購入ローンの返済も滞ってしまい、ついに弊社に4物件の任意売却のご依頼を頂く事になりました。

本物件はその中の一件だったのですが、その店舗は延床350㎡ほどあり、うち3分の1をデイサービスさんにお貸ししていて、残り3分の2のスペースは当初ご自身でお使いになっていたのですが上記の通り店舗をたたんでからは幾らテナントの募集活動を行っても3年ほど空き家状態で、とにかく需要に乏しいエリアにある物件でした。

しかも今回の債権者は現地では最も名の知れた某信用金庫だったのですが、今回の融資には保証会社が付いていなくプロパーでの融資だった為に、交渉にも難航を極めることになり、本来は2000万ほどの残債があり、税金の差押も2ヶ所から受けていました。弊社とはかなり遠方にある物件でしたが、当然媒介取得時には現地に出向きご挨拶と共に4物件の現地確認をした上で、その後も所有者様とは密に連絡を取り、販売の方でも地場の仲介会社にも協力を頂き、精一杯販売活動にも取り組みました。

ただ、上記の通りエリア的に収益性でもテナントの需要が見込まれない為に現在のお家賃だけでは利回り的な収益性で考えるともし10%に乗せようとすると、固定資産税も高額(実は残債以上)であった為に、販売価格は残債額の4分の1ほどに圧縮してもらえないと厳しい状況でした。よって、弊社は様々な物件資料やエリア的な需要の低さが分かる資料をレポートにして根気強く債権者と交渉した結果、債権額の3分の1まで任意売却の応諾価格を導くことに成功し、何とか地場の買主様を獲得することが出来ました。

実は今回の物件はエリア的なマイナス点だけでなく、本物件の土地は区画整理事業施工地区内に所在する保留地にありまだ換地処分も受けておらず、それまでは所有権ではなく使用収益権と言って換地処分の公告を受ける約10年後まで土地の謄本も取得出来ないような物件でした。このようにどんなに販売に支障のある物件も、債権者にとって債権を回収する為には抵当権の実行(競売)で回収出来る金額よりも回収が見込める「任意売却」は債務者(売主様)にとっても債権者(金融機関)にとっても双方に非常にメリットある手段です。「売れない不動産は無い」というのは、当然価格次第で需要はあるという意味ですが、もし買手が現れないだろうと確信している物件を所有しているお客様も、どうか弊社の債権者交渉力、販売力を信じて頂き、お気軽にお問合せ頂きます事をスタッフ一同お待ち申し上げております。