任意売却事例

【川崎市多摩区】共有者が意思無能力・管理費滞納で競売申立されたマンションを任意売却で解決した事例

相談者プロフィール・状況

項目 内容
相談者 T様(神奈川県川崎市多摩区)
物件種別 区分マンション(築44年)
所有形態 T様と弟様の共有名義
居住状況 T様は非居住・弟様は病気により施設入居中(空室)
問題の発端 管理費滞納による管理組合からの競売申立
特殊事情 共有者(弟様)が病気により判断・意思能力を喪失・寝たきり状態/室内はごみ屋敷状態
相談者の状況 T様はご高齢かつ足が悪く外出困難
ご希望 競売回避・管理費滞納分の返済・老後の生活資金確保

ご相談のきっかけ

T様は川崎市多摩区にマンションを弟様と共有名義で所有していました。T様自身はそのマンションには住んでおらず、数年前まで弟様が居住していましたが、病気を患い現在は施設に入居。マンションは空室のままとなっていました。

その後、管理費の支払いが滞ってしまい、マンションの管理組合から競売の申立がされてしまいます。T様は「競売だけは避けたい。少しでも高く売却し、滞納分の管理費を清算したうえで、残った資金を老後の生活費に充てたい」というご希望のもと、当社にご相談をいただきました。

解決までの経緯

  • STEP 1:状況調査と問題点の把握
    早速状況を調査したところ、2つの大きな問題が明らかになりました。
    ①競売の期日まで残り1か月を切っており、時間的余裕がほとんどないこと。
    ②共有者である弟様が病気により判断・意思能力を失っており、不動産売却に必要な本人同意が得られない状態であること。
    不動産売買には本人の同意が不可欠です。このような場合、成年後見制度を利用して後見人を選任する必要がありますが、後見人の選任には通常数か月を要するため、このまま手続きを進めると競売期日に間に合わない状況でした。
  • STEP 2:競売停止のための上申書提出
    状況を詳細に整理したところ、重要な事実が浮かび上がりました。弟様が判断・意思能力を失った日が、競売申立日よりも前であるということです。競売手続きは当事者への通知が義務付けられており、当事者が「競売になっていることを認識できない状態」にある場合、所定の手続きを経なければ競売を進めることができません。当社では過去に同様のケースを経験しており、その知見を活かして裁判所に上申書を提出。競売の延期を認めていただくことに成功しました。
  • STEP 3:債権者(管理組合)との交渉
    並行して、債権者である管理組合に対しても今回の特殊事情を丁寧に説明し、後見人の選任が完了するまで競売の続行を待っていただくようお願いしました。管理組合にもご理解いただき、了承を得ることができました。
  • STEP 4:成年後見人の申立・選任
    後見人の申立に必要な診断書をはじめとする書類を揃え、裁判所に提出。T様がご高齢かつ足が悪く外出が困難であったため、上申書の作成から後見人申請書類の作成・取得、売買に必要な各種書類の準備まで、すべての手続きを当社が代行しました。手続きの結果、弁護士が後見人として選任されました。
  • STEP 5:売却活動・成約
    選任された後見人弁護士と緊密に連携しながら売却活動を開始。本物件は築44年の旧耐震マンションで、室内はごみ屋敷という状態でしたが、当社の販売網を駆使することで速やかに購入希望者を見つけることができました。後見人が決まった後はスムーズに手続きが進み、無事に売買を完了することができました。

解決結果

相談から成約まで約9か月を要しましたが、以下の成果を得ることができました。

  • ✅ 管理費滞納による競売を完全回避
  • ✅ 滞納管理費を完済
  • ✅ 売却余剰金をT様の老後の生活資金として確保
  • ✅ 上申書提出・後見人申立・書類取得等の全手続きを代行(T様の外出負担ゼロ)

T様からは「競売を回避でき、老後の生活資金も得られた」と大変感謝のお言葉をいただきました。

この事例から学べること

①共有者が意思無能力の場合は成年後見制度が必要

共有名義の不動産を売却するには、すべての共有者の同意が必要です。共有者が病気・認知症などで判断能力を失っている場合、家族であっても代わりに署名・同意することはできません。成年後見制度を活用して法定後見人を選任する必要があります。

②競売申立後でも「上申書」で手続きを止められる場合がある

競売が申し立てられた後でも、当事者が認識不能な状態にある等の特殊事情がある場合、裁判所への上申書提出によって手続きを止められるケースがあります。このような法的な対応策は、豊富な経験と専門知識がなければ判断できません。早めに専門業者へ相談することが重要です。

③管理費滞納による競売は早期相談が命綱

マンションの管理費・修繕積立金を長期滞納すると、管理組合が競売を申し立てることができます。「住んでいないから大丈夫」という認識は危険です。空室の共有物件であっても管理費の支払い義務は続くため、滞納が発覚した時点で速やかに専門家に相談することが大切です。

④築古・ごみ屋敷でも任意売却は可能

今回の物件は築44年かつ室内がごみ屋敷状態でした。一般市場では売却が難しい物件であっても、任意売却専門の販売ネットワークを活用することで買い手を見つけることが可能です。物件の状態を理由に諦める前に、まず相談してみてください。

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