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江東区O様「債務は横領の賠償金、刑期終え出所後すぐに競売」

江東区にお住いのO様は、父親から相続を受けたマンションに一人で生活していました。直接お宅に伺い話を聞くことになりました。彼女は春先まで服役しており、出所後仕事を探している最中、債権者に住宅を差し押さえられ競売開始に至ったとのことでした。元職場で横領を働き、その職場から強制競売の申立てをされたという経緯です。本人としてはどうして良いのかわからず困っていたところに、弊社のサイトをご覧になり相談することとなりました。早速業務担当を交え今までの経緯と今後の方向性を確認しました。彼女の希望はオーナーチェンジで、引き続きこの場所で生活を続けたいとのことでした。

まず行ったのは、債権者の代理人弁護士に連絡を取り、O様はご所有不動産を売却して返済に充てる意思があることを伝えました。ところが、請求債権自体が億を超える額であるため応諾価格の目線は債権者に委ねられると漠然とした回答しか得られませんでした。何度かやり取りをする中で、裁判所の評価額では認められない、かといってエンド価格の高額帯での取引には時間がかかる。相反して入札期日が差し迫り早期に取引を成立させなければならない。と課題が浮き彫りになってきました。限られた時間で、O様の希望と債権者の希望回収額クリアを成し遂げなければなりませんでした。

そこで、再度各条件を整理し、可能な着地点を模索することになりました。O様には現状を説明し、オーナーチェンジは狭き門であることをご理解いただき、新居となる引越し先を一緒に探していくことで納得していただきました。その為の十分な期間も確保することを条件としました。債権者には、希望する回収額はあるにせよ、裁判所の評価がそれを下回っており、このまま入札が開始されたとしても希望価格に届かない可能性があることを説明しました。なぜならば、入札に参加する人たちは不動産会社がほとんどを占め、築年数が古く旧耐震構造であることを考慮するとリノベーション費用や再販時の保障に二の足を踏むことが予測されることを説明しました。担当弁護士より債権者に説明してもらい、妥当な手取り金額を提示していただくことができました。

各所調整を行いながら、同時に買い手の探索をしていきましたが、ここでさらに課題が見えてきました。競売期日の開札日が迫る中、買取業者を探しましたが、価格が伸びないのが1点、決済と引渡が同日で引渡し猶予が設けられないのが1点、O様の引越費用の捻出に協力いただけないことが1点とクリアできない問題が残されました。とにかくお願いするしかなく、各業者担当に事情を説明し条件を受け入れていただけるところを探しました。ようやく1社手を挙げていただき検討していただきましたが、引渡し猶予が1ヵ月しかいただけないとの内容となりました。歩み寄りはしていただきましたが整わずあきらめかけた時、その担当が知り合い業者を紹介してくれるということになり、改めて条件の擦り合わせを行いました。3か月の引渡し猶予と引越費用の協力をいただき、契約決済の話をまとめることができました。

買主と話を進める中、登記関係で更なる難題が出てきました。生前お父様が借り入れを起こした際の抵当権が設定されており、残債はありませんでしたが抹消書類を紛失してしまっていました。再発行を依頼しましたが、手続きに相当の時間がかかるとのことでした。担当に連絡をし、できる限り業務を速めていただき決済に間に合わすよう調整できないかとお願いし、急ぎの対応をしていただくことができました。また、決済当日本人が仕事の都合で出席できないと言い出し、その対応として、司法書士に協力していただき、事前の面談で本人確認と委任状の作成をしていただきました。

短い時間で何とか条件をまとめ、売買契約を取り交わすことができました。その売買契約の3日後に残金決済を行うことができ債権者には約束通りの返済を行うことができました。無事に残金決済を終了することができたのは、開札日前日のことでした。

各方面の関係者に協力いただき、時間内に任意売却を成功することができました。もともとオーナーチェンジを希望していたO様でしたが、今となっては、自身初めての引越しとのことでとても楽しみにしていただきました。時間的余裕はなかったにせよ、皆さまの希望が叶えられて安堵できた取引となりました。