任意売却最新情報

東京葛飾区M様「購入して1年で返済不能も新築同等価格で任売成立」

今回の依頼者は葛飾区のM様。M様ご夫婦とM様のお母さまの3人家族。1年程前に新築戸建を購入したばかりでしたが、同じ時期に同居しているM様のお母様が病気を患い入院手術と治療費にお金がかかってしまい住宅ローンの支払いが滞ってしまったとのこと。ご相談を頂いた時には既に滞納が6ヵ月以上経過しており、分割払いの権利を失い一括返済を求められている状況でした。M様は経済状況から返済を再開することが難しいが住み続けたいのでオーナーチェンジを希望という事で依頼をうけました。ただしM様には既に滞納回収が6ヵ月以上となっており、いつ競売の申立をされるか分からない状況で時間に余裕がなく、さらに購入からわずか1年程で滞納というほとんど返済をしていない場合、価格決定に大きな影響を及ぼす債務が丸々残っていることや債権者の心象が悪いということから交渉が難航する傾向があるため、オーナーチェンジが難しい場合を想定して売却も平行して活動すること了承して頂き任意売却を進めていくことになりました。

滞納が6ヵ月以上経過しており、競売移行の可能性が高いので、依頼を受けてからすぐに債権者へ連絡を入れて交渉に入ります。幸にも債権者はすぐに競売にすることはなく任意売却の期間を設けていただけるということで、必要書類を提出し価格の交渉を進めていきます。今回の債権者は販売金額の指示があり状況により値下げをするか検討する方式のため、一回目の指示価格が重要となります。この指示価格が高い金額で出てしまうとそれだけ債権者が見込んでいる金額が高いということで価格交渉が難しくなってしまいます。実際に指示価格を受けると懸念していた通り購入当時と同じ値段での価格指示を受けてしまいます。新築からわずか1年とはいえ住んだ時点で中古物件となってしまいます。さらにM様がお住まいの葛飾区のエリアには新築戸建の建設が盛んでM様の指示価格より一段階安い金額で販売がある市況。新築価格より高い中古物件を買うお客様はまずいません。よほど物件や場所が気に入ったなど、並々ならない理由がある方です。そして実際に販売を開始してみますが予想通り反響はありません。それでも何度か数えられるほどですが内見の希望があったので案内をしましたが、当然新築物件も内見しておりいい返事はありません。債権者に市況と販売状況を報告し値下げの交渉にあたりますが、総合的な判断で価格の見直しはしないという回答をうけます。その後、何度も何度も連絡していかに指示価格では売れないかエビデンスを元に交渉にあたりますが聞き入れて頂けません。M様にその都度状況を報告し今の価格のままではオーナーチェンジは非常に困難であると説明します。M様は入退院を繰り返している母親の引越が大変ということもありオーナーチェンジを強く希望されており、厳しいのは承知の上で引き続きオーナーチェンジを目標に活動していきました。しかし、その後も債権者交渉も進まずオーナーチェンジも進展がなく、そろそろ競売の申立をしなければならないと債権者から連絡がきます。丁度その頃、一組のお客様から売却の広告を見て内見をしたいと連絡がはいります。同じ町内に住んでいる方でまさに同じ町内にある物件を探していたという事で購入希望の申出がはいります。M様に希望しているオーナーチェンジではないが平行して活動していた売却の方でお客様が現れたと報告します。するとM様はこのまま無謀なオーナーチェンジを目指し競売になってしまっては、立ち行かなくなってしまうので新築当時の金額で売れるのであれば、是非売却で話を進めて欲しいとのこと。時間もありませんでしたのですぐに手続きを行い契約締結、M様の転居先も無事見つかり、競売を前に売買決済を行うことができました。

今回の売却により住み続けることを叶えてあげることはできませんでしたが、M様の債務は数年で完済ができる金額まで大幅に圧縮することができました。M様は一日でも早く完済してまた自宅を持てるよう仕事に励んでいくとのことでした。