任意売却最新情報

世田谷区N様「イレギュラーのオンパレードを無事成約」

物件は世田谷区成城という立地ながら世田谷通り沿いの急傾斜地に建った築50年を越えるマンションでしたが、築年数的にもエレベーターが無い5階建て最上階に位置し、洗濯機置場もバルコニーにあり、更に致命的な事に接道条件が満たされていなく同等の建物の再建築も出来ない物件でした。さらに建物の老朽化が進んでいるにも関わらず管理組合の修繕積立金などの経営状態も著しく悪く直近で修繕積立金の増額や緊急一時金の徴収なども検討されている物件でした。

所有者は60代の男性で以前は不動産業に従事し本物件も5年ほど前に内装はご自身でリフォームされるなどされていましたが、その後不運な事に地面師による被害に遭い膨大な借金を負い、更にその二次被害者からご自宅の競売の申立や根抵当権などを受けてしまった頃に弊社の訪問スタッフが丁寧に任意売却のご提案をさせて頂きました。

今回は事業資金の借入金融機関だけでなく、上記根抵当権者の法人や個人まで存在しましたので債権者との価格交渉も難航し、特に感情を剥き出しにされる個人債権者の方とも何度もお会いして交渉を重ねるなどかなりの労力を要する案件でした。

さらに、既に上に記したような物件ですから販売活動でも非常に苦戦し、所有者の希望も引越費用や弁護士費用の捻出で、時間的にも急を要しましたので、今回は一般の個人買主向けにじっくり販売していくというスタンスは取れず、買取業者を数社バッティングさせた上で価格を競わせることにより、どうにか任意売却を成立させる事が出来ました。

しかも本物件の敷地については2筆が所有者の持ち分設定にされていたにも拘らず、第一抵当権者の金融機関が設定時に土地1筆分に抵当権を設定し忘れていて、第二抵当権者との配分にも細心の注意を払う必要があり、さらに第一抵当権者が一旦は応諾した価格が途中本部にて認めてもらえず何度も金融機関と面談交渉を試みるなど一筋縄ではいかない案件で成約出来た今だからこそ口に出来るのですが、私自身も良い経験となりました

とにかく最終的にはどうにか任意売却がまとまった訳ですが、残債務に対する免責申立てに関しての弁護士との数回に渡る面談や、引越先の探索や引越産廃作業のお手伝いなどを経て、所有者にとっては多くの思いがけない様々な経緯はありましたが理想的な結果となり、現在はゼロからの再出発を目指して希望に満ちた生活を送っています。