所有者は某大手の正社員だったのですが、社内のリストラの一環で低所得の部署に異動となってしまい事実上の降格だったのですが、当然住宅ローンを含め順風だった際に消費してしまった各種ローンの返済等に行き詰まってしまい、弊社がかなり立地的に近い位置にありご友人の紹介という事もあって、真っ先に弊社にご相談を頂きました。
物件的には山の斜面を開発した分譲地の一画にあり、狭く入り組んだ急坂のカーブを登り切った箇所に位置していたために、徒歩ではかなり厳しくご年配の方には生活が困難な立地条件でした。その分、眺望は抜群だったのですが、山の斜面で高低差があった為に、この辺りの築20年程の戸建では当時良く見受けられたそうですが、斜面の高低差を利用して2階建ての戸建の基礎部分に地下室を設けて有効利用する戸建が流行っていたそうです。本物件もその一つで、本来は2階建戸建で建築基準法の指定容積率の範囲内で収まっていたのが、一階と同じ床面積の地下室が未登記だったために実質的には容積率オーバーの違反建築という状態でした。
所有者は5人家族だったのですが、ご夫婦ともに非常に前向きなマインドを持たれていて、どうにか一時的な今の状態を脱却するために、奥様も家事や子育てと並行してパートをダブルワークもしながら生活を建て直すので、何とかお子様の学区を変えたくないという理由で、オーナーチェンジによるそのまま住み続けられる任意売却を強く望まれていました。
もちろんオーナーチェンジを達成するためには、債権者交渉、更に買主との家賃交渉が必須でしたが、そこは上記物件マイナスポイントを強調する事によりオーナーチェンジしやすい金額まで債権者と交渉する事が出来、ご希望に近いお家賃で任意売却がまとまりました。
実はいままで述べたことは、6年前に成約した出来事なのですが、現在はというとご主人は社内的に経営が上向きになってきたこともあり、見事に当時の役職に戻る事が出来て、3名のお子さんのうち当時大学生だった家族思いの息子さんも一流企業に就職できて、今回息子さんによる住宅ローンの買戻しが達成出来ました。
今回買戻しが可能になったのも、6年前にオーナーチェンジが達成した際の家賃がご希望条件に合ったのも、実はこの間のオーナーが弊社のグループ会社だった事にも成因があるのですが、今回元所有者のT様が見事に生活を建て直され、最終的にご自宅の所有権も取り戻すことが出来、その間家族が一つの目標に向かって一丸となっていた事に非常に私自身感銘を受けましたのでここに記させて頂きました。この様に任意売却は暗いイメージではなく、その手段を行使する事により家族がまとまり新しい未来を切り開くきっかけにもなりうるのです。是非、今の現状に悲観している貴方も弊社を信じて、是非まずは問合せの勇気の一歩を踏み出して頂ければと強く願っています。