任意売却最新情報

川崎区S様「不況の飲食業界、業績不振でローン返済不能に」

川崎市川崎区にお住いのS様は、弊社の訪問担当が直接状況をお伺いして話を聞いたことがきっかけとなり任意売却に踏み切るに至りました。S様は数年前に離婚しており3階建の木造戸建に単身で生活されていました。以前は奥様とお嬢様と3人で暮らしておりましたのでその荷物がまだ残っている状態で、整理はされておらず雑然としていました。飲食関係で働いており不定休ということもあり家の片付けもままならない状況だったようです。多分に漏れず飲食業界は不況のあおりを受けており、S様のお勤め先も業績不振が続いておりました。生活のためといくつかのカード会社から借り入れをしており、自転車操業に近い状態になっていました。S様は既にご家族とは生活が別になっており、ご自宅には固執しておらず売却を希望していました。不動産売却が終わったら弁護士に今後のことを相談したいとのことで、その費用を残せればとの話です。何社かのカード会社のうち1社に債務名義を取られており、給与や銀行口座などの財産の差押えを心配していましたが、すでに裁判所に不動産競売の配当要求を出していたため、競売が終了するまでは動きがないであろうことを説明しました。

まずは無担保債権を含め、全債務がいくらあるのかを確認いたしました。ご本人の収入から換算して今後の返済計画を検討しましたが、やはり弁護士に相談して自己破産の手続きを行うことが本人にとっても負担が少ないとの結論に至りました。

早速、販売に関しまずは買取業者による見積もりを手配しました。ところが、市内の木造戸建てのため評価は高いと思っていましたが、思いの外数字は伸びず全額返済できる金額には届きませんでした。

そのため、エンドユーザーの購入客に期待し地元の仲介販社に情報提供していきました。予想通り問い合わせは多くいただき現地の案内も何件か入りました。ところが、外観は見た目が大きく見える住戸なのですが、室内はものにあふれ想像以上に狭く感じてしまい内見するお客様の共通意見が「もう少し広い家を希望する」でした。問い合わせはあるものの具体的な話にはなかなか結び付かないまま時間だけが過ぎていきました。

そうしているうちに競売は進んで行き、いよいよ期限が迫ってきます。何とかしなければと思い関連会社に相談し、競売回避のため取得していただくようお願いしました。当然いくつかの条件がつきましたが買取を承諾していただきました。債権者への交渉の結果、売買代金の中で引越費用を控除していただき、残金決済に合わせて引越、残置物の処分を行うことができました。買主からも便宜を図っていただき弁護士に相談するに十分な費用をお残しすることができました。その後私どもも1日かけて室内の清掃を行いお客様に見ていただくよう室内を整えました。そうしたところ、かなり空間が広がり見違えるほど明るく広い部屋となり家に入った際の印象がだいぶ良くなりました。その後も仲介販社から数組のお客様を案内していただき、競ってお客様に紹介していただけるようになりました。そのうちの1社から好条件での購入申し込みをいただくことができ、取引を完了させることができました。S様の取引に関しては、売却目的が明白であったため、購入検討客が現れてからはスムースに業務を行うことができました。お客様のご希望は、皆様まちまちですが、方向性が定まっていない方がほとんどです。話を聞き、何を希望されているのかを明確ににする大切さに、再度気付かされた取引でした。