任意売却最新情報

愛媛県M様「無理と思われた完済条件売買も無事成約」

今回のご依頼主は30代後半のM様。個人事業主としてお仕事をされていたのですが、経営は上手く行かず会社は倒産、多額の債務だけが残り収入はなくなってしまいました。当然住宅ローンを支払う事ができなくなります。法人の債務も数千万円抱えている状況でした。経済面の不安からか夫婦仲は冷え込み離婚、そんな頃にM様から弊社へと相談のご連絡を頂きました。

M様は法人名義での多額の債務の返済が困難のため債務の整理をする予定でした。しかし、離婚した元奥様が住宅ローンの連帯保証人になっている為、どうにか不動産を売却し住宅ローンを完済したい。元奥様に最後まで迷惑をかけたくない。と任意売却ではなく完済の売却希望でした。M様に関わらず一般的に不動産価値と住宅ローンの債務の減少具合は圧倒的に不動産価値の方が下がるスピードが早く、尚且つ東京などの首都圏内ではない地方の物件となると完済する価格での売却は非常に厳しいのが現状です。それに加えM様は余剰金として債務を整理する費用を捻出する価格で売却して欲しいといささか難題なご希望でした。弊社はM様のご希望に添えられるよう精一杯活動する事をお約束しましたが滞納が続けば当然損害金が増え、それに伴い完済額が増えてしまいます。最終的に任意売却でやるしかない状況になった場合は任意売却で進める事に納得して頂きご依頼を受ける事になりました。

ご依頼を頂いてから物件の調査をした結果、今回の物件は築7年経過している4SLDKの築浅戸建で軽量鉄骨造のオール電化と設備も良い物件でした。駅からも徒歩6分と場所も良く思いのほか完済での売却は充分期待できるだろうと甘い考えが浮かびます。しかし実際の販売はかなり苦戦をすることとなります。販売価格は完済額プラス損害金の増加を想定した価格設定のため相場より高い価格からスタートすることになります。しかし販売から1ヶ月全く反響がありません。相場より高いといえど数件は問い合わせがあるだろうと想定していましたのでまさかの展開です。時間をかけてしまうと損害金が増えてしまう為、値下げをして販売するもさらに2ヶ月間殆ど問い合わせがありません。ようやく仲介会社から物件有無の問い合わせがあった程度。M様も焦っており余剰がでなくてもいいからギリギリの価格設定で売り抜けたいとの強いご意思でさらにギリギリの価格へ変更、ついに1組の内見が入りさらに申込も頂く事ができました。これでどうにかM様に良いご報告ができるとM様に連絡すると「やはり債務を整理するお金程度の余剰が出ないと今後苦しいのでその価格では売却をしたくない」と急展開。現状の販売状況を加味すると今回の売買価格でも十分相場より高い価格であり条件も悪くありません。M様にご説明しましたがそれでも価格を引き上げての販売を希望されましたので、申込頂いたお客様にどうにか買上の交渉をしました。しかし予算オーバーという事でキャンセルになってしまい、振出に戻るどころか事態は後退してしまいます。幸いにもM様は近日中に引越しをして物件を空けるという事で、更なる大々的な広告、オープンハウスなど販売活動ができる事になりましたが、問い合わせの無かった価格で再度買主探索に励む事になります。そこからは地場の提携仲介会社数社にお願いをして大々的な広告、チラシの配布、オープンハウスとこれまで以上に精力的に動いて頂き、価格引き上げしてから約2ヶ月後、数少ない内見のお客様からようやく条件にあうお客様を見つける事ができ完済プラス十分な余剰がでる価格で契約を結ぶ事ができました。後1ヶ月遅れていれば高い利率の遅延損害金に切り替わってしまい完済は諦めざるを得ないギリギリの時期でした。

無事に決済が終わりM様は心配していた元奥様に迷惑をかける事がなくなり売買で出た余剰金を元手に数千万円ある法人債務を整理され新しい生活をスタートされました。