任意売却最新情報

新潟M様「全国的に急増中コロナによるローン滞納者」

上越市にお住いのM様は、弊社のHPを閲覧いただきご相談いただきました。ご本人は奥様の実家に移り住んでおり、物件にはご両親とお兄様が住んでいました。ほかに元々ご両親が暮らしていた一戸建てがあり、今は倉庫として使っていました。そちらの物件にも共同担保の設定があり同時に検討していく必要がありました。お支払いに関しては以前も支払いが苦しくなった時期があったそうですが、何とか工面して立て直してきたそうです。しかし、コロナ禍の影響もあり急激に経済的な危機に陥ったということで今後の支払いに関して難しくなる見込みであるとのことでした。本人曰く、以前から今後1回でも滞納があった場合は競売にする旨の書面を取り交わした記憶があり、滞納してしまうことの不安があるとのことでした。

早速債権者に連絡を取り、今後未払いの発生に対してどのような対応を取られるのかを確認しました。担当としては、一般的に3回の未払いで期限の利益を喪失するとのことで、すぐに競売にすることはないとの回答でした。念のために、以前書面を取り交わしているとM様より聞いていることを確認すると、4月の移動で来たばかりの担当で以前のことはわからないとのことでした。いずれにしても現時点では価格の相談は受けられないとのことでした。M様より売却の依頼を受けたことを伝え微力ながらお手伝いさせていただくことを話すと、まずは3か月程度販売していただき結果を見るとのことでした。

本物件はご両親とお兄様が生活の拠点としていたため、できることならオーナーチェンジをしたいとの希望でした。しかし、場合によっては債権者の応諾次第でお引越しも検討いただかなければならない可能性もあることを説明しました。

そのことを踏まえ販売を開始いたしましたが、思いの外市場は厳しく、オーナーチェンジとしてオーナーになっていただける買手がなかなか見つからないまま時間が過ぎてしまいました。また同時に、布石として実需で購入いただける一般の方も募集しましたが、やはり問い合わせは少なく具体的な話は出てきませんでした。そのため、競売回避を考慮して、以前声をかけていた買取業者に再度連絡を取り少しでも高く価格の再検討をしてもらえないかを打診しました。その中で1社、検討していただける地元業者が現れ、取引につながるよう債権者やM様と打合せを行いました。しかし、現在倉庫として使っている住戸に関しては、地元業者ですら市場性が悪いと購入検討に至らない状況で、この物件だけを残して取引をしても、最終的に抵当権の抹消ができず競売になってしまう可能性を多く含んでおりました。そこで、買取検討していただいている業者に一緒に購入検討していただけないかと相談したところ、価格次第だとの回答を得ることができました。M様にも一緒に取引をするメリットを説明し、安価にはなりますが売却の方向で検討していただきました。また、債権者に対しても2物件を同時に売却することで抵当権の抹消を承諾いただきました。

こうして、M様の希望のオーナーチェンジはできませんでしたが、売却して引っ越し費用を捻出することができました。ご両親も娘様の近くに引っ越すことができ、何よりもいつ競売になるかなどのご心配から解放されたことが一番の功績ではないかと思います。地方案件の難しさはありましたが、任意売却ができたことが今後の励みと思います。