逗子市久木にお住いのM様は、住宅ローンの未払が３回ほど続いたころ弊社のコールセンターに相談のお電話をいただきました。ご主人は精神的に衰弱しており、専ら奥様とのやり取りではありましたが、訪問時にはご夫婦で話を聞いていただきました。奥様も仕事がない状況で、住宅ローンのほかに税金の滞納や、カードローン数社の未払があり、返済の催促に日々おびえる毎日とのことでした。室内はカーテンを閉め切り雰囲気はあまりよくありませんでした。その中で話を進めていき、任意売却として住宅を売却し、債権者との折り合いで引越し代を捻出できるようにするという方向でご理解いただきました。

まずは、売却後いずれかの賃貸を借りるにしても収入がなければ借りることができませんので、生活保護の引越し費用と契約代金、家賃扶助を確定させる必要がありました。そこで保護課に相談に行くことを促し、任意売却で自宅を処分することを前提に手続きを取っていただきました。

次に、債権者との状況を確認しましたが、まだ債権が銀行にあり3回ほど延滞が続かないと保証会社から代弁はないとのことで、時期が来るまで少しでも高く買っていただけるお客様を見つけられるように販売活動を継続していきました。

ところが、ご夫婦で失職している状況で日々の生活費にも困窮しており、そのことを上席に話し少しでも事前の準備金の手配はできないかと相談しました。そうしたところ、購入を検討している関連会社に話を上げていただき、僅かばかりですが、関連会社から準備金を用意していただくことができました。

その準備金で態勢を整えていただき、少しずつ任意売却の準備を整えながら引越し先も同時に探していきましたが、成人しているご子息2人の計4人と猫1匹が住める賃貸物件を探すことは至難の業でした。生活保護からの家賃扶助も上限が決まっていますので、思いもよらないところで躓いてしまいました。そこで構成を変えることを提案し、ご子息の1人が独立しペット可の物件に住み、他3人家族であれば何とか生活に苦のない物件を紹介することができると話をしました。組み立てなおしたところで、タイミングよく生活保護の受給も可能となり一気に引越しの準備を進め転居することができました。

ご自宅が空室となったことで、一般の方も気を遣わずに内見することができるようになり、販売にも勢いがついていきました。買取を検討していた業者もこの状況を確認し、取得に必要な資金の準備も整ったこともあり、M様と契約、決済を取り交わすことができました。

こうして債権者にも残債の返済を終え、新しい生活が始まる頃には気持ちが塞ぎがちだったM様も、顔色が良くなり少し明るくなってきたように感じました。

引越しに関しては生活保護のお世話になりましたが、産廃処理や残債の抹消に関して弊社関連会社が多大なる協力を提供していただきM様の生活再建に貢献していただきました。

弊社としても、多少販売に苦労はしたもののM様の希望を叶えることができたことに喜びを感じ、その裏の関連会社の力添えにたくましさを感じた取引となりました。

今後もお客さもの希望がかなえられるよう、最善策を見つけられるよう視野を広げて営業ができるよう心掛けていきたいと思います。