以前に取引のあった不動産業者からの紹介です。
紹介元の業者は通常の仲介を営む一般的な不動産業者で専門知識が乏しい任意売却を自社で行うことは逆に依頼人の不利益になると考えた結果、任意売却を専門に取り扱う当社へご紹介頂いたという経緯です。
依頼人は債務整理で弁護士を雇っているとの事で、一度、弁護士と依頼人とでお話をしました。
すでに依頼人は引っ越しをしており、所有している物件を競売になる前に売りたいとの依頼でした。
依頼人が引越しをしていたため、内見や定期的な掃除が必要なのを想定し、鍵を一本お借りして、早速、販売活動に取り組みました。
抵当権者の提示額で販売を行っていましたが、周辺には価格の安い新築がいくつかあり、1ヶ月の販売活動を行いましたが、本物件の内見の問い合わせはありませんでした。
債権者には新築の状況を報告して、価格の見直しをしてくれましたので、再度、販売活動に熱を入れたところ、数組の内見がありました。
室内をご案内したお客さまの内、1組が購入したいとのお話でしたので、早速、依頼人や抵当権者に報告するとそのお客様で進めてほしいとの事でしたが、本物件を差押えしている市役所の税金の担当者は、一度、依頼人と面談してからとの事なので、後日、依頼人と市役所に伺いました。
市役所の担当者は滞納している金額を全額支払わないと差押解除に応じてくれないとの事でした。今回は全額を支払うのが困難なため、数時間にわたる交渉の結果、滞納している金額を一部、減免して頂き、契約を進めていいという事で話が纏まりました。
無事に契約を終えた後に、残置物の撤去が必要なので、業者を手配した所で、自治会から連絡がありました。内容としては、本物件の敷地内に植えてある木の枝が道路にまで越境しているとの連絡があり、越境している枝を処理してほしいとの連絡でした。
後日、空きになった室内の確認の際に、越境した枝の処理することによって問題は解決し、無事に決済を終えることが出来ました。
依頼人は希望していた競売前の売却と税金滞納の解消そして十分な引越費用を得られ大変、満足したご様子でした。