鹿児島県S様『一度断られたお客様の他社から乗り換え依頼は期間ロスありながらも無事成約』
今回のお客様は、コロナウイルスの影響でお勤め先が倒産され、なんとか再就職はしたものの収入が大幅に減額となり、住宅ローンが支払えなくなってしまったというお客様でした。
当初、当社にご相談を頂いた際は「いくらくらいで売れるのか、相場を教えてくれ。高く売ってくれるところに依頼するつもりだ」というご意向で当社へご連絡を頂きました。マンションは特に、相場が決まりやすく、どの不動産業者も伝える相場は同じなのですが、こういったお客様はよくいらっしゃいます。当社としては、素直に相場をお伝えするとともに、任意売却のエキスパートとしてこれまでの経験から、任意売却の売買は決して金額だけではなく他にも重視することはあるんですよ。という助言をさせて頂き、その回のお電話ではご検討頂くこととし、直ぐの依頼に繋がりませんでした。数日後に意思確認のご連絡を入れさせて頂きましたが、「御社より高く売ってくれる業者が見つかったので結構です。もう連絡してこなくていいですよ」というお言葉を頂き、「任意売却はそうそうどの業者でも適切に扱えるものではないのに、、、お客様をお助けできなかった」と後悔の念にさいなまれておりました。
その後しばらくは、他社で販売の依頼をしていたようです。私も丁度同じ時期に鹿児島市内で他の物件もあずかっていた為、レインズ上でこのお客様の物件を定期的に確認していました。大手の不動産業者に依頼しておられましたが、なかなか割高な金額で販売活動をしていました。「この業者にこのまま競売で流されてしまうのかなぁ」と心配していましたが、お客様からは連絡をしないで欲しいと言われていた為、心配のご連絡を入れることも憚られました。そうしているうちに、3か月程経った頃、お客様から私へ連絡が入りました。「どうやら今依頼しているところがまともな販売活動をしてくれていないようで、さっき債権者から電話があったので話をしたところ、どうやら不動産業者から債権者には、最初の一回だけ連絡があっただけでその後何の音沙汰もないそうです。一度断っておきながら大変お恥ずかしいお話ですが、御社でお願いできませんでしょうか?」ということで当社に依頼を頂いた経緯があります。
とはいえ、既に以前依頼していた業者が3か月も時間をロスしていたので、当社に残された任意売却の期間は多くはありませんでした。至急、地元の業者とも連絡を取り合い、なんとかお客様を付けて欲しいと協力を仰ぎ、一致団結して販売活動に取り組みました。
お客様も、一度断った当社に依頼をしたという事で後ろめたさもあったのでしょうが、とても協力してくださり、内見や書類の手配もとてもスムーズに進みました。
その結果、なんとか債権者交渉にも最短のスケジュール感で入っていく事が出来、無事に任意売却を成就させることが出来ました。当社の交渉もあり、債権者から引越費用を60万円認めて頂け、このお客さまには任意売却後の明るい人生のリスタートをプレゼントできました。この金額は極めて異例であり、なかなか引き出せる金額ではありませんが、こういった結果に導く事が出来て、「あの時一度断っても再度当社へ相談しに来てくれてよかったな」と改めて思いました。