任意売却最新情報

高知県K様「突然、債権者から任意売却応じない?納得できません!」

今回のご相談者は高知県のK様。

自営業をされていたK様ですが仕事がうまくいかず思うような収入は得られない状態が続き、とうとう住宅ローンの返済も滞り始めた頃、いい任売.JPにご相談を頂きました。K様は自営業でできた債務も多く残っており返済が追い付かない、生活するにも困っている状況なので任意売却の後、破産をして再出発を図りたいとの事で、K様は高知県で遠方ではありましたが弊社顧問弁護士も一緒になりご自宅の任意売却からその後の破産までまとめて携わらせていただくことになりました。

早速、債権者交渉として債権者へ連絡をしたところ、今回の債権者は債権回収業務や任意売却の対応を外部の債権回収会社へ委託をしており、交渉は委託会社を介して進めていくことになります。委託会社の担当と話した感じどこか頼りなく、うまく話ができるか不安を覚える方でしたが、いつものように債権者の指示に従い、査定書の提出から定期的な販売活動報告の提出からK様と連絡とりたいという要望があれば引き継ぎを協力したりと、誠心誠意対応をしながら販売活動を行っておりました。

物件の販売ですが本物件は高知市内にあるものの市街地から外れた場所に位置しており、さらに本物件までは上り坂という苦戦を強いられるエリアでしたので問い合わせも乏しく営業電話をしても中々興味を持っていただけるお客様を見つけられないでいました。任意売却を開始して約3ヵ月、債権者からそろそろ動きがなければ競売に移行するしかないと言われている頃、1組のお客様より内見の希望が入り、初めてお客様をご案内することができました。そしてなんとそのお客様が物件を気に入って頂き購入申込を頂くことができました。

早速、購入希望者が現れた旨を債権者に報告し取引の審査があるため必要書類を提出し回答を待ちました。今回は債権者の指示に従った通りに販売を進め、尚且つ販売金額も「債権者の指示する金額」での申込でしたので審査といっても形式的なものであるはずでした。

しかし、債権者からは「任意売却は受け付けられず、競売で処理をすることに決定した。」という予想外の回答がかえってきました。

債権者の指示に従って活動をしたにも関わらず、後になってやはり任意売却を受け付けないというのは何のために活動してきたのか分かりません。他の債権者でこのような不当なことはありえません。説明を求めると「詳しくは言えないがK様の対応(態度)が悪いと再三指摘したのにも関わらず改善が認められない。元々社内方針は競売処理という所を、方針を曲げて今回任売の相談にのったがこちらが求める対応がK様から得られないので、こちらも要望には応えられない」と説明がありました。

確かにK様は連絡を無視したり対応は良くはありませんでしたが、それであれば弊社が任意売却の連絡をした際に最初から受け付けられないと断りをいれるべきです。不当な事で私自身、腸が煮えくりかえる思いでしたが任意売却を成立させるために、どうにか任意売却を認めてもらえないかと何度もお願いとして頭を下げました。

しかし、任意売却を受け付けないという結論は変わらないと突っぱねられてしまいます。かくなる上はK様から債権者に直接連絡してこれまでの対応を謝罪して頂き任意売却のお願いするしか方法はありませんでしたが、K様にそれをご提案したところ、K様はできないと拒否。これ以上打つ手はなく通常であればここで諦めざるを得ないのですが、やはり納得ができません。債権者との交渉は委託会社を介していましたので本来はありえない行為ですが、直接債権者本体に直談判をしました。

幸いにも債権者本体の担当者は話を聞いていただける方で、これまでの経緯を整理しながら話をして、何故任意売却に応じられないか、どうにか任意売却に応じて頂くことはできないのかと再三お願いをしました。担当者からは「一度回答した結果は覆ることはないが、事情は分かったので掛け合ってみる。」と言って頂き、結果、債権者より「今回は事情を考慮し特例として任意売却を認める。」と回答を頂くことができました。

詳しくは教えて頂けませんでしたが、どうやら今回の一件に関して債権者が委託会社へ調査を行った所、私が不安視していた事が現実となったようで弊社が委託会社に提出していた書類や報告事項を委託元である債権者に報告・提出漏れやミスが見つかったようで、正確な審査ができなかったという事で債権者より正式に謝罪があり、任意売却の応諾という結果になりました。

買主様には長い期間お待たせしてしまう形になりご迷惑をおかけしましたが、その間も待って頂き「最終的に購入できることになってよかった。」と文句もなく、無事契約と売買決済を終えることができました。

今回の債権者交渉は初めての事やありえないことが相次ぎ、非常に大変なものでした。担当である私自身もせっかくお客様が現れたのに納得のいかないことで任意売却を諦めなくてはならないのかと頭を悩ませる毎日でした。そんな困難を乗り越え任意売却を成立させることができたことは非常に良い経験となり、これからご依頼いただくお客様の役に立てていこうと思いました。