任意売却最新情報

茨城県W様「新型コロナウィルスに負けない任意売却」

土浦市にお住いのW様は、お問い合わせいただいたときにはすでに債権者から競売の申立てをされており、競売の開始決定通知が裁判所から届いておりました。ご依頼いただいた直後に裁判所から執行官による現地調査が入り確実に競売が進行している状況でした。

ご本人はタクシー運転手をしておりましたが、業績不振により収入が減り支払いが困難になってしまったことが原因の他、元々、奥様とご自身の実家の中間にあたる場所と言うことで当該物件を購入したそうですが、離婚に伴いこの場所である必要性も無くなり、また、親御様の介護のため毎週末ご実家へ帰らなければならないという理由から売却依頼に至ったとのことです。

売却を検討した当初、地元の不動産会社に口頭で見積もりの打診をしたことがあり、残債を全額返済できる価格で売れるであろうと言われたそうです。しかし、市場は厳しくとてもその価格で購入いただけるお客様はいないと我々の市場調査で分かりました。

W様は、親御様の介護のため次に移り住む場所を実家と考えており、そのためにご自身が寝泊まりできる部屋の拡張とトイレやお風呂など、介護用の仕様に変更したいと考えており、引越し代として最低でも300万円は手元に残したいという希望がありました。

何とかW様の希望をかなえようと先ずは買取業者に連絡し、当該物件の買取査定額を調査しました。各業者の回答が想像以上に低く、市場性の悪いエリアであることが分かりました。当初、債権者は市場相場の7割程度の自社査定をしており比較的高く売れるであろうと見込んでいたようですが、弊社の査定だと思いのほか市場が悪く売却可能な価格は厳しいものであると債権者にアドバイスしました。何度も話し合いを重ね、現状を把握していただくため地元の仲介販社のコメントなども参考にさせていただき、ようやく債権者の査定金額の半額以下に応諾価格を抑えることができました。このことにより、W様の希望する引越し代をお残しすることが可能となりました。

ところが、時期を悪くして新型コロナウィルスが世界規模で流行することとなり、日本も例外ではなく、感染拡大を抑えるべく外出自粛や緊急事態宣言等日本経済の流通を止める事態となってしまいました。当然不動産業界でも市場は止まり、不動産の取引そのものができない環境に一変してしまったのです。当初予定していた引越し代どころの話ではなくなり、W様にはその旨を説明し、我々は購入希望者の探索に奔走することとなりました。

以前、買取で検討いただいていた業者にしらみつぶしに連絡し、ようやく1社条件を聞いていただける買取業者を見つけることができました。しかし、状況を踏まえても買主として協力いただけるのは、W様が希望する引越し代の1/3になってしまいます。そのことは正直にW様に伝え地に足の着いた決断をしていただくよう話し合いを重ねました。先々を期待するばかりに最終的に競売になってしまうリスクを回避する選択をいただき、無事に取引を完了することができました。

ご本人も、自身の仕事関係で、他社が大規模リストラをするなどの現実や、在宅勤務になり仕事が半減する現状を考えての判断として、競売は回避でき、親御様の近くに引越しすることができ、当面親御様の介護のための貯えが手元に残せたことはこの取引の成功と言ってもいいのではないでしょうか。
 刻一刻と変わる社会情勢に反応し、困難を克服していけるたくましさを身に付けていかなければならないと考えさせられる取引となりました。