夫婦共に大病を患い働く事が出来ずに生活保護を受給されていたH様。
自宅を所有していましたが維持する事は困難で仕方なく売却に踏み切るしかありませんでした。
ご夫婦は健康を取り戻せばまた、働きたいとお気持ちが有りましたが復職できた時に債務が残るとままならない為、なるべく債務を残さずに売却をしてほしいというご依頼でした。
H様の物件は福生駅から車で20分ほどのところで住宅地と畑が混在している地域でした。
決して不動産売買の取引が活発なところで無い為、苦戦が予想されたのでとにかく販売活動を強化しました。特に近隣を中心に販売活動を行ったところすぐ近所の借家にお住いの親子から前向きに検討してもらえる事になりました。
しかし、そのお客さまも生活にそんなに余裕がある方では無かったので値引き交渉が強く調整に時間が掛りましたがH様の為にもこれで決めないと次がいつになるかわかりませんでしたので特別に買主様には弊社への仲介手数料は頂かない事をお伝えしました。
そうした所、買主様も喜んで「それなら購入したい。」と気持ちよく受け入れてくれ契約手続きを進めることが出来たのです。
契約も終わり少し私もホッとしたとこにH様からあわてた様子で電話がありました。
話しを聞くと市役所が自宅に差押をつけると言っているというのです。
せっかく契約も済ませ後は引渡しを待っているのにここにきてもし差押が入ってしまうと今までの纏まったものがすべて壊れる可能性もあります。
すぐに私はH様と市役所に出向き生活保護を受給しているのに差し押さえるのは不当だと主張しました。そうした所、市役所は私共の主張を認めてくれて差押えはしない事を了解していだけました。
その後は順調に引渡しを行い、H様は住宅ローンについてはぎりぎり完済する事ができ、一部税金は残りましがH様は
「そこぐらいは自分たちで何とかします。」
ととても明るい様子でお帰りになられました。