物件は鎌倉の中古戸建で築50年余り、しかも道路にも接していなくこのままでは当然再建築不可という特殊物件でした。
所有者は実はアメリカに移り住んで40年ほどの姉妹共有者で、まずは国際電話や国際郵便でのやり取りをしながら、債権者交渉や販売活動の報告をさせて頂きました。
しかし今回は競売申立物件でも親族間の申立という厄介な案件でしたが、買主も無事見つかり、申立人側弁護士と金額でまとまりかけたところで、結局親族間の確執が根強く金額だけでは応じてもらえず、競売の入札が始まってしまいました。
それでも弊社は決して諦めません!せっかく買主も確保しているのですから、まずは弊社自ら入札を試みました。ところが残念ながら次順位で落札出来なくても、さらに落札者と接触し金額の交渉を行い、なんと落札者から買取ることが出来たのです。
実は今回の案件はまだまだ複雑で、上記競売申立時点での土地付建物の周りに二筆の土地を所有者は保有していたのですが(正確には亡き母の名義でしたので相続登記が必要)、競売申立時は相続登記が済んでいなかったのでその土地二筆は申し立てられていませんでした。つまり競売に流れた土地付建物と所有者が保有している土地二筆をセットにして売却することにより再建築も可能な物件に変身させ、より良い条件での売買が成立したのです。
しかも土地二筆の売買には相続登記の手続きが必要でしたので、はるか昔の戸籍を遡り今回の所有者以外に相続人が居ないという事を立証しないといけませんでした。それにアメリカ在住で日本語もままならない所有者とのやり取りで、認証手続きなども公証人の面前で行って頂き、無事に相続登記・売買決済も完了し所有者から
「本当に有難うございました。母が亡くなってから本当に 長い時間が掛かりました。私達も遠くにいて何も出来ない状況のなか、良い報告も悪い報告もその都度連絡を頂き、一旦は競売に流れて諦めそうになった中エスカレードさんはその都度次の対策を提案して頂き、最終的に最高な形で助けて頂きました。もう感謝してもしきれません。是非ラスベガスを案内させて頂きたいのでいつでも遊びに来て下さい。」
との有難いお言葉を英語で頂き、かなり長期戦の案件でしたが疲れが一気に吹き飛びました。