物件は築１９年目の３階建収益物件で、立地的にも駅から徒歩２分という恵まれた立地条件の物件でした。

所有者は３階部分の４ＬＤＫ部分に住み、１・２階は１ＤＫ×６室という収益物件でしたが、本物件は借地権付建物で地主は財務局つまり国が保有していてその分地代は低く設定されていましたが、やはり販売する際には借地権と所有権ではローンの組みやすさも格段に異なるので、なかなかこの状態では販売活動に苦戦を強いられることとなりました。

所有者である８０代のご主人は奥様と共に長年この場所で暮らしていて１９年前に本建物を建て、年金と家賃収入で暮らしていましたが、就労収入がない中、身内の長期入院費用がきっかけで生活費をねん出するのが難しくなり、住宅ローンの滞納が始まってしまい、競売を申し立てられたタイミングで弊社の訪問営業スタッフの説明により任意売却のご依頼を頂きました。

冒頭に挙げたように借地権ではなかなか苦戦していた販売活動も、財務局（国）との話し合いの中で買主が建物と同時に底地も国から買取ることにより、所有権にしたうえでの販売活動の方が所有者にとってもかなり有利であることが判明し、早速所有者にご提案し法人の買主に買い取って頂き任意売却が成立しました。

借地権での販売活動では全く伸びなかった金額も、所有権を前提にした販売活動ではなんと高額な残債務を上回り全額返済を達成する事が出来、しかも二千万円近い金額をお残しする事が出来ました。もちろん住宅ローン以外にも税金の差押、他にもかなりの無担保債権が残っていたのですが、全て返済しても余りある財産をお残しする事が出来ました。

実際債権者の方からも驚かれるくらいの販売金額でしかも完済する事が出来、債権者・所有者・地主（財務局）・買主すべての関係人から感謝される結果となり、お引越し先も弊社が仲介し何度もご案内した結果（賃貸の仲介手数料は頂きません）、ご希望通り自然に囲まれたのんびりできる場所で広い戸建に決まり今では快適な生活をスタートさせております。