お義父さんの土地にご主人名義で立派な建物を建てられたM様。 　しかし、主人の転職を機に息子さんの学費等がかさみ住宅ローンと税金が払えなくなってしまいたました。

弊社には競売申立をされた後、相談にこられオーナーチェンジを強く希望した形で任意売却の依頼に至りました。 　まず、残債務を確認すると住宅ローンと税金を併せると３５００万円以上に膨らんでおり、価格面を各債権者と交渉をしました。 　債権者との協議の結果はかなり厳しめでまとまる価格は２３００万円以上となり、M様の希望賃料１４万円で賃貸してくれるオーナーさんを見つけるのは困難を極めました。どうしても住み続ける事を諦めきれないM様と私は奥様の妹さんに頼み込むことにしました。 　妹さんは看護師をしておりローンを組むには申し分ない方でしたが、その妹さんは今のご主人と将来自分自身の自宅を購入するという希望があったため、当初から話し合いは平行線で結局時間切れとなり競売により１６００万円で落札されてしまいました。 　それでも私はこのままでは諦めきれず競売の開札日当日に落札者を調べすぐに連絡をとり買主がいると交渉しながら、並行して妹さんへの説得を続けました。 　そうすると妹さんも将来自分の家を買う夢を一度断念してM様の自宅を買い戻すことに渋々了解して頂けました。 次は落札者がいくらで売ってくれるかの話し合いです。最初の提示は２２００万円とかなり先方も強気でしたが、なるべく妹さんの月々の返済額を増やさないようにとこちらも根気強く交渉を重ね、なんと２０００万円の価格で無事に了解して頂きました。 　後は通常に売買契約を締結し妹さんのローン手続きを行い無事に代金決済し引渡しを受けM様は以前と変わらぬ住み慣れたお住まいでの平穏な生活を取り戻すことが出来ました。 　今回は、どんな小さな光でもそれが何度と遮断されても可能性のある限り諦めない、私がいつも大事にしている「七転び八起き」の精神が成功につながった事案でした。