物件は築11年のマンション5階部分で、所有者である30代男性は奥様とお子様二人の四人暮らし。所有者は生まれつきの難病を抱えていて、一年ほど前までは理解ある職場で働けておりましたが、持病により職場を休みがちになって職を失い、奥様もそのタイミングでガンを宣告されパートを続けられなくなりました。そして10年ほど前に新築で購入した本物件の住宅ローンの滞納が始まった頃に、当サイトを見てご連絡を頂きました。
可愛いお子様がまだ小学生と保育園に通われていて、学費や給食費も払えず生活に困窮していたのは明らかでしたので一通りのヒアリング後に、まず不動産については任意売却により税金や管理費の滞納分を完済し無担保債権も極力減らした上で、同時に一刻も早く生活保護の申請をご提案しました。
不動産を所有していると生活保護を受けられないと誤解していた所有者と共にご家族揃って生活福祉課に出向き相談した結果、生活保護という制度はまさにあなた達のような方のためにあるとの相談員のお言葉により、最短で申請の許可を頂き即受給が開始されました。
物件の販売活動も順調に進み、債権者とも度重なる交渉により、任意売却に応じて頂く金額を圧縮でき、無事に任意売却が成立しました。もちろんお引越し代や引越先入居資金も生活保護により支給して頂き、ご実家近くで本物件と同間取りの賃貸物件にスムーズにお引越しする事が出来ました。
さらに、任意売却で残った無担保債権や生活のために借りてしまったカードローンなどの債務についても、弊社の顧問弁護士へ相談に同行させて頂きました。
生活保護受給者は法テラスを通すことによって債務整理(破産申請)が無料になる制度を利用し、全て法的に債務をゼロにする事が出来、現在は奥様の自宅療養を見守りながら求職活動を始めています。
とにかくご家族全員に笑顔が戻り、お引越し時にお子様から手作りチョコを頂いたり、決済時に感謝のお言葉を何度も頂き、別れ際に皆で握手やハイタッチをしながらご家族の希望に満ちた姿を目にし、私も沢山の感動を頂きました。