任意売却事例

愛知県F様『差押え・競売開始の危機から、持分売却で解決。高齢の母が住み続けられ、債務も大幅軽減』

愛知県にお住まいのF様は、以前当社を通じてご自宅のオーナーチェンジを成功され、売却後もそのまま住み続けていました。

ところがある日、F様のお母様から
「実家の土地建物に差押えが入っている」
との連絡を受け、驚きの状況が判明します。


■ 実家の持分が突然差押えに――原因は“自宅オーナーチェンジ時の残債”

実家については、F様の父親の逝去に伴い、F様・お母様・お姉様の間で法定相続が成立していました。

ところが今回の差押えは、以前の自宅オーナーチェンジの際に返済しきれなかった残債について、
F様が仕事の多忙さから債権者との対応を怠ってしまったことが原因。
その債権が債権回収会社に譲渡され、
F様の「実家の持分」が差押えられてしまう事態となっていました。

F様にとって大切なご実家であり、
さらにお母様が現在も居住している物件であったため、
「母が住めなくなってしまうのでは」
と深刻な不安に陥っていました。


■ 他社から提案されたプランは「自宅売却+預金吐き出し」が前提

F様は、自宅の買主オーナーにも相談し、
「実家もオーナーチェンジして母を住まわせたい」と希望されました。

買主側仲介業者は

  • 実家を全体売却

  • その売却代金とF様の預金で残債を完済

というプランを提示しました。

しかしこの方法では、
年金生活のお母様が生活費として貯めてきた資金のほとんどを失ってしまう問題があり、
F様は大変悩まれていました。


任意売却の専門家である当社へ再度ご相談

買主オーナー側は任意売却の経験がなく、
「債権者との交渉が必要な案件は難しい」と判断し、
最終的に当社へ再相談が回ってきました。

当社としても、
F様・お母様双方にとって最良の解決方法とは何か
を第一に考え、対応方針を組み立てました。


■ まずは債権者へ状況確認。焦点は“F様の持分のみで解決できるか”

債権者に詳細を確認したところ、
担当者の見解は
「実家をまるごと売却すれば債務完済は可能」
というものでした。

しかし、お母様は高齢であり、
「住み慣れた家からの引越は避けたい」
という強い希望がありました。

そこで当社は、
・義務があるのはF様のみ
・売却すべきはF様の持分のみであるべき

という点を繰り返し主張し、粘り強く交渉。

当初は難色を示していた債権者も、
最終的には
「F様の持分のみの売却額をもって競売取下げに応じる」
という承諾を得ることに成功しました。


■ 複雑な登記・権利関係を整理し、安全な売却スキームを構築

交渉成立後は、
買主オーナーへ所有権を安全に引き渡すためのスケジュールを慎重に調整。

結果として、

  • F様の持分 → 弊社関連会社へ一旦取得

  • お母様・お姉様の持分も合わせて移転

  • その後、買主オーナーへ安全にバトンタッチ

という、法的にも実務的にも安全なスキームを構築しました。

また、お母様の今後の生活を守るために、
まとまった生活資金を確保したうえでの取引となるよう配慮しました。

さらに、自宅オーナーチェンジと同様に、
お母様が無理なく支払える家賃設定で継続入居が可能となるよう条件を整え、
最終契約まで滞りなく進めることができました。


■ 結果:三者が無理なく納得できる「理想的な出口」を実現

最終的に——

  • F様の1,000万円超の借金は大幅圧縮

  • 無理のない返済が可能に

  • お母様は引越せず住み慣れた家で生活を継続

  • 買主オーナーは当初希望と変わらぬ条件で取得

という、三者にとって有益な解決を実現しました。

決済後、F様からは

「もう母が住めなくなると思っていたので、本当に助かりました。
持分だけでこんな形にできるとは思いませんでした。」

と深く感謝のお言葉をいただきました。

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