任意売却最新情報

宮城県N様「不慮の出来事で支払い困難に思い入れの強い家に住み続けたい」

宮城県にお住いのN様は、弊社のホームページを見て問い合わせいただきました。複数社閲覧した結果専門性に特化していたとのことで弊社を選んでいただきました。

N様はおととしの夏に腰を怪我され、体の自由が利かなくなり業務困難との理由から退職を余儀なくされました。退職してからは通院しながら自宅療養をしていましたが預貯金を切り崩しての生活はそうそう続かず住宅ローン等の未払いが始まりました。お子様方は成人して独立されており今はご本人おひとりで住んでいますが、お子様方にはそれぞれ家庭があるため迷惑はかけたくないと、ご相談に至ったという経緯です。N様のご所有の住宅は築40年以上経っていますが、12年前にある大手の改築業者に依頼し大々的に改築したこともあり、手塩にかけた住宅で思い入れが強いため手放したくないとの希望でした。最近ようやく転職先が決まり若干の収入が見込めるようになりましたが、年金と合わせて生活状況を見直したとしても、オーナーチェンジでの支払い可能家賃は6万円が上限となります。このことを含めてN様のご希望をかなえるべく業務に取り掛かりました。

まずは、債権者に連絡を取り滞納状況を確認し、未払いが続いた場合の方向性をうかがいました。6回の未払いで期限の利益消失となり、保証会社の代位弁済後は競売処理が通常の流れだとのことです。そのため、同時進行で任意売却を継続させていただけるよう何とかお願いをして説得しました。さらにそこからが問題で、実際の家賃設定から逆算すると、オーナーになっていただける方との取引価格はかなり抑えた金額になります。しかし、債権者としてはその安価で取引をした場合、残りの残高が当然多くなるため高齢のN様には返済が困難ではないかとの理由から了承が得られませんでした。反対に債権者から、弁護士を通して法的に手続きを取ることも方法の一つと提案され、ご本人がそれを検討するのであれば可能性はなくはないとのヒントをいただきました。その旨をN様に話をし、自己破産という法的に認められた方法があることを説明し、取引終了ののち弁護士相談に行くことの選択肢をご提供いたしました。N様もご自身で色々調べ、検討の結果了承との回答に至り、債権者を含めた取引価格の調整を整えることができました。

早速、弊社関連会社にオーナーチェンジの買取案件としてのプレゼンを行い、家賃設定や利回りなど諸条件の精査をしていただき、売買契約の運びとなりました。しかし、弊社関連会社は収益物件を保有して運用していくことが生業というわけではないため、ポータルサイトに情報を公開し、新たにオーナーになっていただける方の募集を同時に進めました。

N様の新生活が始まり家賃の支払いなど生活が安定してきたころ、ポータルサイトに1件の問い合わせがありました。元神奈川県在住だった方で、奥様のご実家近くに越されてきた資産家の方が、ちょうど近しい条件で物件を探していたところ本物件が目に留まり、ぜひ購入を検討したいとの問合せでした。

諸条件を確認し、お断りする理由もなく取引が成立しました。結果的にN様も関東の業者がオーナーでいるよりも、地元の資産家の方に保有していただいたことに安堵されておりました。

今後も元所有者や買主それぞれがWINWINの関係で、オーナーチェンジとしての取引が円滑に進められるよう、チャンスを見逃さず業務に従事していきたいと思います。