いい任売.JPへお問い合わせ頂いたS様のお話です。S様は自宅のローン支払いが数カ月間滞ってしまい先日、競売の申立をされてしまっている状況でした。S様は弊社にご相談される前にすでに3社程地元業者に相談していたようで、どこの業者からも自宅を手放さなすしか方法はないと言われていたとのこと。S様はどうしても家を手放すことが考えられず何か方法を探していた所、いい任売.JPの広告にある売却後も住み続けられるオーナーチェンジという内容に惹かれてご連絡頂けたとのこと。面談の末、正式にご依頼を頂くことになりました。
ご依頼後まず債権者の意向を確認します。所定の手続きをした後に販売価格の指示がありました。販売価格の指示があるという事はその価格で購入者を見つければ売買取引ができるという事です。しかし、指示された販売価格は相場価格より高めの価格であった為、販売をしても内見どころか問合せすらありません。市場調査の結果も対象地域は流動性が悪く決して人気のあるエリアとは言えない場所で、S様がご希望されるオーナーチェンジ販売も商品としての魅力が弱く非常に苦戦を強いられていました。販売を始めてから2ヵ月が経過し、ついに競売の期日が決まってしまいました。全く問い合わせがない状況が続いていたがある日地元の業者からオーナーチェンジとして購入したいと一本の連絡が入ります。条件面も全てクリアし購入申込を頂きましたが肝心の購入希望額は指示された価格より低い価格での申出でした。交渉の末、当初の提示価格より購入価格を買上して頂けたのですがそれでも指示価格には及びません。元々の指示価格が相場より高いものでしたので、債権者に対し根拠を示し価格の交渉にあたりました。債権者も購入者が現れた事実と競売の際の期待値を天秤にかけ、指示価格に届いていないが売買の審査をして頂けることのこと。この審査を通ればS様が希望していたオーナーチェンジが実現します。期待に胸を膨らませながら回答を待ちます。1週間が経ち状況を確認するとまだ審査中。時間がなく一日でも早く回答が欲しい状況です。審査は大体数日から1週間あれば回答があるのですが、2週間経過してもまだ回答はありません。状況を確認するとなんと「直近になって審査の方式が変わって前より審査に時間がかかるようになった。」とのこと。そして審査開始から一ヵ月が経過した時にようやく「審査に通った。」と連絡が入ります。この時、競売期日まであと1カ月を切っておりこの後の手続きを考えるとかなり急がなければ売買が間に合いません。至急諸々の準備や手続きを進めていたのですが、そこで買主よりキャンセルしたいと申出が入ります。契約はしていなかったのでキャンセルはできる状況でしたが直前まで購入意思は変わらないと意思確認していたのでまさに青天の霹靂。理由は「急いで準備したくないという事と競売で入札参加したほうが安く購入できるかもしれないから」というありえない内容でした。S様は希望が叶うと安心していた状況から一気に地獄に落とされたように落ち込んでおりました。ここで全てを諦めるにはあまりにも無念だと思い、残された時間的に可能性は低いが引き続き「オーナーチェンジ」の追及と最悪の結末である競売を回避するために、不本意であるが「売却」の両方面で販売活動をする内容に方向転換して仕切り直します。この数日で購入申込が得られなければ競売になってしまうギリギリの状況です。すると販売を仕切りなおしたすぐ後に奇跡が起こります。ある買取業者が購入検討したいので内見をさせて欲しい、今日又は明日にでも内見したいと連絡が入ります。既に競売情報は一般に公開されていたので色々な業者から連絡がありこの業者も入札調査のために嘘をついて内見を希望している疑いもありましたが、背に腹は代えられません一縷の望みをかけて内見をしてもらいました。結果その日のうちに「売却」の方でしたが購入申込を頂けたのです。買主に時間がない事などの事情を話しましたが全て受けて頂けるというまさに救世主のような買主様で、さらにS様の予算的な問題も発生した為、買上の交渉をせざるを得なくなったのですが「確実に購入できるのであれば」という事で当初の販売価格より高く購入していただく事にも了承して頂きました。あとは債権者の承諾を得るだけなのですが何度も言うように時間がありません。また回答まで1カ月かかってしまっては競売になってしまいます。債権者に事情を説明し買主が変更になった旨をお伝えしたところやはり「買主の調査も含めて再審査が必要になるので間に合うか分からない。断る可能性もある。」とのこと。一度承認頂いた内容より条件が良いので何とかすぐに回答を頂けるようお願いをして回答を待ちました。その間に可能性にかけて準備を進めていきます。すると数日後に債権者より「売買を認める。」との回答、担当者は競売までの時間が無いので特別に急いだとのこと。事前に準備を進めていた為、その後の契約と決済はスムーズに進み競売期日である開札日の前日に無事決済を行う事ができました。あと1日でも遅れていたら競売になるとこでした。
S様のオーナーチェンジは叶いませんでしたが競売という最悪な結果を回避する事ができ一安心しておりました。後でS様から言われた話ですが、実は転職先の勤務地が遠方になってしまったのでいっその事引越の方がいいのではないかと考えを改めていたそうで、奥様と共に新たな生活に向け新天地へ引越しされていきました。