依頼者は宮城県にお住まいのS様です。所有者様の一人であるお父様がお亡くなりになり、介護が必要なお母様がもう一人の所有者様であった為に返済が滞り、気が付いたら銀行から督促や一括返済の通知などが届く状態となっておりました。既に実家を離れていたS様は後日状況を知り、実家に戻り、お母様の為にも家を残さないといけないと奮戦している中で当社のホームページに辿り着きました。

しかし、そのS様も以前大病を患っており体調が思わしくない状態で、お母様も介護が必要な状態。更にお父様から引き継いだご自宅を失いたくない希望もあり、かなり関門の多い状況でもありましたが、S様から希望を聞き、相談員はこの状況を打破でき、且つ最善の着地点を探り、ご提案をさせて頂きました。

地域柄、高額取引が無く、残債を思うと険しい道のりでした。S様の体調を考慮すると今後の出費は最低限に抑えたいと相談員は思い、高額の客付けを期待して地域の不動産業者に協力を依頼するも、条件に合いそうなお客様は出てきません。

その為、債権者との交渉が難航しましたが、辛抱強く交渉を続けました。しかしS様や相談員の思いとは裏腹に、時は無情に過ぎていき、債権者も差押えをすると急かされます。相談員も必死に販売活動を続け、ようやく立退きをせず、そのままお住まいになって賃料を払う条件を飲んでくれるお客様を見つけましたが、そこにきて権利証が見当たらないトラブルが発生。なるべく負担を掛けさせたくないと思う相談員は司法書士に費用の値引き交渉を行い、しぶしぶ司法書士も応諾。相談員は常にS様の体調を気遣い、取引場所も自宅にて対応し、S様は書類を準備して待っているだけの状態にして、無事決済を終えました。

これにより差押えを回避し、このまま今の家に住むことも出来、なんならご兄弟により買戻しも視野に入れる事が出来ました。S様の希望に沿える形となり、S様からは多大な感謝の言葉をいただきました。相談員も達成感でいっぱいです。　それもこれもS様の協力あっての事であり、相談員としてもS様には感謝しております。

今回債権者との交渉回数が多く、担当者とも親密になるほどで、取引が完了すると丁寧に担当者からお礼のお電話を頂くほどです。

翌日、S様から久々に熟睡できたとのメッセージを頂きました。さぞご不安な夜を過ごしていたことと推察し胸の痛い気持ちでしたが、お救い出来たことに相談員も自分の事以上に嬉しく思います。

しかし、今回のように本人の気が付かないところで窮地に追いやられる事もあります。他人事ではありません。一人で抱え込んで時を逃し全てを失う事の無いように早い段階で当社にご相談いただく事をお勧めします。出来る限り金銭、時間の負担の無いように経験豊富なスタッフがより良い着地点をご提案いたします。

しかし我々の仕事はここまでではありません。S様とご家族のステップアップを考え、今後も限りないアドバイスをさせて頂く所存です。