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熊本県M様「債権者の競売処理方針を説得!ギリギリ期日前決済」

今回のご依頼者は熊本県のM様。既に競売の申立を受けており切迫している状況でした。M様のご希望として家族4人とペット数十匹と生活しているので、そのまま住み続けたいとの事でしたので賃貸物件として住み続けるオーナーチェンジプランを目標にご依頼を承る事になりました。但し、既に競売になっており時間に限りがある為、競売を回避する為にオーナーチェンジと並行して売却も進めていく事にご了承頂きました。

 オーナーチェンジがご希望という事で様々な調査を進めていく中で問題が立ちはだかります。それはM様の支払できる家賃が極端に少ない事とローンの債務が多い事でした。お子さん2人は既に成人しておりお仕事をされていましたが収入は少なく、M様もお仕事をしていましたが家族全体の収入は低く、尚且つお子さん2人に迷惑をかけたくないので家賃の協力を頼めないとの事でした。限られた条件の中でオーナーになって頂けるお客様を探しましたがやはり条件が悪い為、断られてしまいます。オーナーチェンジが非常に厳しい状況ではありましたが、一方で売却の問合せはコンスタントに入っていました。物件の状態を伝えると内見には至らず、状態を承知の上で内見して頂けたお客様は数組いらっしゃいましたが、びっくりされキャンセルとなります。刻一刻と競売のタイムリミットが近づき、後1ヶ月という状況になった所で、今回販売協力をして頂いていた地元の仲介会社が希望価格で購入できるかもしれない買取業者がいると連絡がありました。早速、物件を見て頂いたところ購入申込を頂く事ができました。競売まで後1ヶ月を切っていた為、M様と買主様が対応できても債権者の応諾と決済手続きが間に合わなければ売買をすることはできません。すぐに債権者に報告をすると第一声で「もう間に合わない。」と言われてしまいました。今回の債権者は競売まで1ヶ月を切った場合、競売で処理する方針の為、受け付けられないとの事でした。せっかく買主が現れ決済が間に合い競売を回避できるのにここで諦めるわけにはいきません。今回の取引は債権者にとっても回収できる金額が競売より多く見込めるものでした。それを証明する為に資料を提出し説得、決済に必要な書類や手続きを早急に手配し、お願いを繰り返した結果、思いが伝わったのかどうにか任意売却を認めてもらう事ができました。競売の前日に決済日が設定されそれまで3週間しかありません。それまでにM様にお引越しをして頂いたり不用品の処分をして頂いたりとかなりバタバタしてしまいましたが、無事決済を迎える事ができました。

 M様には状況的にオーナーチェンジを諦めてもらわざるを得ませんでしたが、競売という限られた時間の中で、債権者にも「競売処理」と投げ出されたものを、可能性を捨てず諦めなかった競売を回避する事ができたという事はとても良い経験となりました。