物件は千葉市郊外の最寄駅より徒歩20分程に位置し、約200坪の土地に築40年程の建物が4棟建っている物件で、元々所有者は本物件にて住宅資材の店舗と事務所・倉庫・居宅を構えていましたが、数年前から経営が傾き当然事業資金による借り入れも一億以上の負債が残った状態で、担保設定されていた上記不動産も競売開始決定を受けてしまった頃に、弊社のHPから問い合わせを頂きました。
所有者は70代後半の男性でご夫婦にて同物件倉庫の上の居宅にお暮しでしたが、どうしても同物件に愛着がありどうにかこのような状況下でも任意売却により今の居宅にて住み続ける事が出来ないか、というのが強いご希望でした。
ただ所有者はすでに弁護士に相談し破産申立がちょうど認められ不動産には管財人も選任されていましたので、まず私は真っ先に管財人にご連絡をしてどうにか唯一残った不動産については弊社で任意売却を担当させて頂けないか、それが所有者様の強い希望であることを主張した結果、運が良いことに管財人も何社か任意売却の業者を選出している最中だったとの事で、弊社に一任して頂ける事になりました。
その後は、通常の流れで債権者との価格交渉で、上記広大な敷地ですが建物の価値は無い為に土地価格から高額な解体費用の見積額を差し引いた額ほどでまとめる事は出来たのですが、肝心のOC(オーナーチェンジの略)、つまり建物をそのまま利用する買主様を獲得しないと売主様のご希望に沿えることが出来ませんでしたので、販売活動においては同業者の住宅資材関連の法人様を中心に積極的に紹介をした結果、色々大変な経緯はありましたがどうにか売主様のご希望の家賃に叶うOCによる任意売却を競売入札前直前にまとめる事が出来ました。
所有者様にとっては本来破産申立をした頃はこのようなOCによりそのまま住み続けられるという任意売却という手法が存在するとは夢にも思われなかったとの事です。今回は弊社本部からの「ずっと住み続けられることも可能です!」というDMをご覧になって最初は半信半疑で問合せをされたそうですが、お望み通りの結果となりしかも通常はOCによる家賃相場は買主が賃料利回りで購入する為に、近隣の家賃相場よりも高くなってしまう傾向はあるのですが、今回は何度も買主様と交渉した結果、唯一の収入であるご夫婦の年金でも十分お支払可能なお家賃にまとまることも出来、普段は気難しい所有者様でしたが最後は満面の笑顔で感謝のお言葉を頂戴する事が出来ました。
確かに今回は破産申立を受けた後でも運良く管財人が弊社での任意売却を認めて頂く事が出来ましたが、通常は管財人の手で所有者様のご希望とは無関係にただ高く売却する事だけを追求する傾向がありますので、もし同じようなお立場で弁護士に相談されている方もこの様に不動産をご自身の希望通りの任意売却した後に、弁護士により破産申立という順番とされることをお勧め致します。もちろん弊社には専属の任意売却とセットでご相談に乗って頂ける弁護士の相談も無料で行っていますので、どうかお気軽にお問合せの程お待ち申し上げております。