今回のご依頼は任意売却ではなく一般的な売却のお話で、普段から任意売却において債権者など様々な公的機関・地方公共団体・会社・個人と交渉をしてきた「いい任売.JP」ならではの事例をご紹介いたします。
B様より大田区にあるタワーマンションの売却相談が「いい任売.JP」に寄せられました。特に返済に困っている訳ではないとのこと。詳細をお伺いするために面談をさせて頂くとB様は外国籍の方で、国に帰るので住んでいるマンションを売却したいがマンションの名義の問題があり売却が進まず困っているそうで、任意売却の相談ではないが「いい任売.JP」のHPを見て問題を解決できるのではないかと思い弊社のお問い合わせを頂いたとのことでした。
問題となっているのは売却予定のマンションの名義が共有名義になっており、権利者は2名、一人はご相談者のB様で、もう一人は離婚した奥様。つまり売却するためには元奥様の承諾と協力を得なければならないのですが元奥様とB様は絶縁状態のため、ご協力が得られず売れないということでした。離婚は十数年前のことですが当時元奥様と離婚協議にて色々と折り合いがつかずかなり争ったそうで、二人の関係は最悪になり離婚後一切連絡をとっていないということで「いい任売.JP」を代理人として売却を纏めていくことになりました。
早速、元奥様のもとに訪問させて頂きましたが、B様から依頼を受けた業者ということで、中々話を聞いていただけません。何度も訪問しても「話すことはありません。」「話したくない」と言われて取りつく島もありません。手紙を投函させていただき足しげく通いようやく話を聞いてもらえることになりました。マンションの売却・名義の件をお話すると意外にもマンションを売却してもいいと言って頂けたのですが、元奥様は離婚協議の時にB様とした約束が履行されていないということで、売却に協力するかわりに約束を履行してほしいとのことでした。約束とは主に資産分配についてのことで元奥様の主張は客観的に見ても正当なもので、離婚協議の際の取り決め書類もあったので、お金目当ての不当なものではありませんでした。B様にそれをお伝えするとそれは応じられないと話が折り合いません。B様と元奥様の主張が異なり結果、かなり争った離婚協議の再来となってしまいます。直接両者間での話はできないため、何度も元奥様とB様とお会いし売却にむけて話し合いをかさねます。それでも両者折り合いがつかずついには元奥様から資産の分配に関して訴訟を起こされてしまいます。これには「いい任売.JP」も穏便に話し合いを進めていたので急に訴訟となったことは驚きをかくせませんでした。元奥様としては色々相談した結果、マンションの売却で不利益を被らないための予防策として訴訟を起こしたとのことでした。これにはB様も感情的になり、ついには破談になってしまいかねない状況でしたが、今一度両者の売却や資産分配について妥協点をすり合わせする機会を頂きどうにか破談を免れます。丁度そのころ、平行して売りに出していたマンションの販売ですが市況が良くなっていることもあり、想定以上に高値で売れる見込みが立ちます。それにより両者の求める資産分配に近づけることができるようになり、両者納得する着地点を見つけることができ売却を進められることになります。
元奥様からの訴訟もすぐに取り下がり、マンションの売却は無事終えることができました。
B様は希望していた通りにマンションを売却することができ、元奥様との関係が回復したわけではありませんが、過去の問題も清算することができたことで「清々しい気持ちで国に帰れる。」と大変喜んでいました。
今回は相手方が個人の方かつ元奥様ということで非常に神経を使い取りまとめに苦労をしました。今回の話にかかわらず任意売却の場合でも相手あってのことですから「いい任売.JP」で必ず解決できる訳ではありません。しかし、どうにか解決に導いていきたいという思いの強さと不動産の仲介業務だけにとらわれない柔軟な姿勢や対応は「いい任売.JP」ならではの強みということを再認識できました。不動産にまつわるトラブルをお抱えの方は是非、一度相談ください。