依頼主からお話をお伺いしたところ、お仕事の事情で住宅ローンと税金の支払いが厳しくなり、特に税金は何年も滞納し、住宅ローンは１年近く滞納をしてしまって、競売の準備に取り掛かる通知が送られてきたとの事でした。

依頼主は住み続けたいご希望が非常に強く、息子さん名義でローンを組んで買戻しか、買戻しが不可能だったとしても賃貸で住み続けたいとの事でした。

今回、息子さんはローンを組む物件に現在もお住まいになっているため、親子間売買になるので住宅ローンを組む銀行が限られました。過去に何度もお世話になっている銀行に早速住宅ローンの審査をお願いするも残念な結果となり、その他の銀行に相談しましたが、やはり親子間売買ではローンは組めないと断られていまい、後日依頼主と面談をして、お引越し前提になりますが近隣物件の購入をご検討頂けないかお話をするも、住み続けたいご意思が強いため、引越しに関しては考えたくはないとの事でした。

その他に息子さんの住宅ローンと並行して賃貸で住み続ける販売活動を行うも債権者が任意売却を応諾頂く価格が高いためそれに伴い家賃設定がどうしても高額になるので賃貸で住み続ける方では現実的ではありませんでしたが、唯一の救いは税金が７００万以上滞納しているところを何度も税金の担当と面談をして、本来は全額を要求しますが、今回は説得の結果、８０万の支払いで差押を解除して頂けることになりました。

あとは息子さんでローンを組むか、お客さまを見つけるだけのとなり、そこでグループ会社に融資関連の窓口があるので、住宅ローンの専門ではありませんが、相談をしたころ、物件の担保評価は低いが、ご自身で資金をいくらか調達することが出来れば進められるとの事、そのことを依頼主にお話をしてどうにかお金を集めてみるとのご回答でしたが、数日後にご連絡があり、今後の税金の支払いなどを考えると支払い続けられるか不安なので融資は辞退するとのお返事でした。競売も進んでいたためこちらも融資が万一進められなかった場合を想定して、引き続きお客さまを探し入居前提になりますが１組ご検討頂いているお客さまをグリップしておりました。

競売の入札まであと一ヶ月ほどしかありませんでしたので、依頼人はお引越しを決意され早速お客さまをご案内して大変気に入っていただいて満額で購入するのですぐに契約を行いたいとのご回答、指値がないため債権者は快く応じてもらい、その後は無事に契約をしました。契約後、隣地の植栽が本地に越境していたため、買主様から決済前日までに伐採をお願いされたので、隣地の方に伐採の許可をもらい、伐採はこちらで一番安い専門業者に依頼して無事に解決しました。

お引越し先はこちらで探して３件ほど良さそうな賃貸物件があったので、資料をお見せしましたらどの物件も見たいと事、時間もないため翌日にご案内し、その内１件申し込みをかけてその日に入居の承認のお返事をもらい、費用を抑えるために引越し業者は依頼せず、ご自身でお引越し作業を行うことを決断、こちらも出来る限りお手伝いをしました。

決済の前日に荷物をすべて運び出して、翌日に決済を迎え終え、依頼主は希望の住み続けることは叶いませんでしたが、引越し先が気に入っているため、結果よかったです。とお礼を言われお別れをしました。