任意売却事例

神奈川県座間市H様『息子の“嘘”が原因で競売開始。隠された真実を明らかにし、ご家族を救済』

今回ご相談いただいたのは、弊社ホームページをご覧になったH様の息子さんからでした。
「現在競売中なので相談したい」とのことで、早速お会いしてお話を伺いました。


■ 希望は「オーナーチェンジ」。しかし説明後、売却の方向へ

息子さんのご希望は「できればオーナーチェンジで住み続けたい」とのことでした。

しかし詳細をご説明すると、
家賃が高額になる
・現実的に負担できない
という点から、最終的に 売却 という方向でお話がまとまりました。


■ 債権者交渉はめずらしいほどスムーズに進行

まずは競売を止めるため、債権者へ連絡。
すると今回は珍しく、
引越し費用も控除した上で競売取下げに応じていただける
という良い条件を引き出すことに成功しました。

「後は買主を見つけるだけ」と、比較的スピーディーに進む案件と考えていました。

実際、買主様もすぐに見つかり、いよいよ契約段階へ――。


■ 契約説明のため「所有者のお父様に会わせてほしい」と伝えるが…

売買契約の際、所有者ご本人(お父様)への説明は必須です。
そのため息子さんにアポイントを依頼したところ、

「父は多忙なので会えません。すべて私が任されています」

との返答。

代理人で契約はできないため、
「夜でも構わないのでお父様と直接お話をさせてください」
と再度お願いしました。


■ 翌日、息子さんの“嘘”に疑い。電話口で父親に変わったはずが…

翌日、息子さんから電話があり、

「今、父に変わります。
親父の声は自分とすごく似てるので、わかりづらいと思いますが…」

と言われ受話器が渡されました。

しかし、
どう聞いても息子さん本人の声

この時点で「何か隠している」と確信しましたが、
ここで追及すると連絡を絶たれ、債権者・買主に迷惑が及ぶ恐れもあり、
あえて“気づかないふり”で対応しました。

丁寧にお願いを続け、最終的には
お父様と会っていただける約束 を取り付けました。


■ お父様「今日は何の御用?」 → 驚愕の事実が発覚

指定された日時に訪問すると、
所有者であるお父様が開口一番、

「今日は何のご用ですか?」

と驚きの発言。

状況を整理するため、奥様にも同席いただき、
競売になっている事実・これまでの経緯を説明しましたが、
初めは「何を言っているのか理解できない」と大混乱。

ご夫婦にはまったく伝わっておらず、
むしろ私が“悪徳業者”だと疑われる状況でした。

そこで債権者にも電話し、スピーカーホンで事実を一つずつ確認。
約4時間にわたる説明の末、ようやくご理解いただけました。

奥様は涙ながらに

「本当に何とか競売にならないよう助けてください…」

と懇願されました。


■ 真相:無職の息子さんが「小遣い欲しさ」に両親を騙していた

状況が整理される中で、驚くべき事実が浮かび上がりました。

息子さんは50歳前で無職。
小遣い欲しさに両親へ嘘をつき続けていました。

本来、住宅ローンは口座引落でしたが、

「銀行から連絡があり、今月からは振込に変えてほしい」

と嘘をつき、振込をせず放置。
これが滞納につながり、競売へ進んでいたのです。

お父様も激怒し、家の中で揉み合いになるほどでした。
私は止めませんでした。
この瞬間が真実を受け入れるために必要だと感じたからです。

息子さんも最後は泣きながら土下座。
両親はその場では許すことができず、息子さんは一時退去しました。

(後日、奥様とお父様からお礼の手紙を頂き、
「息子を捨てることはできず、一緒に引越して再出発させます」
と書かれていました。)


■ そして、最終的に売却は無事成功

真実が明らかになった後は、全員が同じ方向に向かうことができ、
無事に売却・引越し・競売回避が完了しました。

今回の案件は、まるでドラマのような内容で、
担当者としても忘れられない経験となりました。


■ 最後に

弊社は、依頼者様の希望がすべて叶うとは限りません。
しかし、

「限られた時間と条件の中で、依頼者様の希望に最も近い形で解決する」

ことを常に最優先に取り組んでいます。

住宅ローンや競売でお困りの方は、
お一人で悩まず、いつでもお気軽にご相談ください。

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