物件は最寄駅から徒歩10分ほどの7階建マンション二階部分角部屋で、大型ショッピングモールの目の前という利便性ある立地でしたが、工業地域に属し周りが工場に囲まれ、特に本物件のバルコニー側が二階建工場の面前にあり、眺望的にも騒音的にも悪条件な住戸に位置していました。
所有者は40代の男性で、すでに離婚され中学生のお子様と共に生活されていましたが、教育費や生活費の捻出のためにカードローンやキャッシングを繰り返してしまい、どうにか住宅ローンだけは支払いをしていましたが、弊社が相談を受けた時にはすでに民事再生の為に数多くの無担保債権については債務整理を弁護士に依頼されていました。ただ、弁護士費用を月々分割でお支払していたのですが、それを完済するまでは裁判所に民事再生の申立をしてもらえない契約内容だった為に、無担保債権者のうち1社より給与差し押さえの為に裁判所への出頭を求められていて、さらに同時期に住宅ローンの方も支払いが困難となってしまった為に、急きょご自宅を売却して残りの債務に関しては破産の決心をされて弊社にお問合せを頂きました。
まず、弊社は販売活動と並行して、依頼人にとって最優先事項である給与差し押さえを回避すべく、現在の弁護士を解任して頂くことをご提案しました。理由としては現在の民事再生から破産への切り替えの過程で任意売却を行う場合は、手続きに多くの時間を要してしまい、現在の給与差し押さえの確定判決を回避することが時間的に間に合わずそもそも弁護士費用を完済するまでは申立をしてもらえなかった為です。つまりとにかく時間を最優先し、早急にご自宅を売却した後に、分割弁済途中でも破産の申し立てを行って頂ける新たな弁護士に依頼する方向で進める事になりました。
ご自宅の販売活動については、上記物件のマイナスポイントがあったにも関わらず、弊社の幅広いネットワークを駆使する事により、スピードに優れた買取業者に最も高いほぼエンド価格で買い取って頂く事によりご自宅の売却もスムーズに完了しました。さらに前任の弁護士からの各債権者の債権届けを返却してもらった事により、新たな破産弁護士にもスムーズに引継が出来て、無事に給与差し押さえを回避できてさらに売却による余剰金により弁護士費用、引越費用、賃貸契約初期費用まで捻出する事が出来ました。お子様の学区内のご希望条件に合った引越先の探索もお手伝いさせて頂き、今では債務からも解放され理想的な引越先にて新たな生活をスタートしています。