社長であるお父様が病気で倒れてしまい、今まで経営に携わっていなかった息子さんが急に代表者となり資金繰りをやりくりしていました。しかし、お父様の時代から経営はかなり行き詰っており、努力はしたものの支払いを滞り、債権者に競売の申し立てをされてしまいました。
ご本人たちはこの場所に思い入れも強くなんとかお父様が生きている間はここにいさせてあげたいとの気持ちが強くオーナーチェンジでのご依頼となりました。
物件は自宅兼作業所となっており、売却するにも築年も昭和40年代と古くこのまま売却するにも先行き解体も視野に考えなければならない建物でした。
販売を始めるも手を上げてくるのは建売業者の買取ばかりでH様の希望である住み続ける事を前提に収益物件として考える買手は中々現れませんでした。
そのまま売却をすれば債務を完済させる事はできますが、H様の希望である住み続ける可能性がありませんでした。
一度は、H様にもオーナーチェンジが厳しい旨を伝えましたがH様はどうしても当初のように父親の最後はここで迎えさせてあげたいという意志は強く我々としてもその思いをかなえさせてあげたいと再度、販売を強化していきました。
七月上旬のご依頼から2ヶ月が過ぎお盆が過ぎた後にようやくオーナーチェンジで購入してくれる方が現れました。
しかも購入金額も他の建売業者を大きく超える金額で売却する事が出来たのです。
いつもお父様の看病をしていた奥様も大変ほっとされ、お父様のご病気で急遽、会社の経営を任された息子さんもこれで債務から解放され、本当の意味で仕事に集中でき前向きになることができました。