ご主人が単身赴任中に母親の介護費用が嵩み住宅ローンを滞納してしまい自宅を売却せざるを得なくなったO様。当初は大手仲介会社に売却のご依頼をされておりましたが中々、売却が上手くいかず、ついには競売の申し立てをされた直後に当社へ任意売却のご依頼が来ました。
状況をヒアリングすると大手仲介会社が最終的に売り出していた金額が2780万円とかなり高めの金額でした。こちらの物件は某沿線の駅からバスで15分かかりさほど利便性は良くなく、近隣の相場から見ても2500万を切らなければ取引にならない状況でした。
早速、債権者へ連絡すると担当者の言い分はこうでした。
「うちは当初3180万円で売り出して2780万まで金額落としたのだからもう落とせないよ。」
と。確かに下げ幅としては400万円ですからかなり安くしてもらえたと思えるかもしれません。
しかし当初の3180万が間違った数字(割高)であれば適正な値下げにはなっていない事を関連資料を添えて説明し続けました。時間も過ぎ競売の期日も決まったころにようやく債権者から売り出し金額の変更を了解して頂き2480万まで下げる事が出来ました。
大分、反響も出てきたところではありましたがそれでも仮に売れたとしてもO様の引越代が出にくい状況でさらに価格面で交渉を続けた所、債権者はもうこれ以上は無理だと拒否反応を示していましたが何度も価格交渉を続けているとボソッと担当者が
「保証会社(最終決定権者)の査定はもう少し低いんだけどな」
と呟きました。
その瞬間、更に価格面で若干下げさせることが判断できましたので仮のお客さまで2300万のお話を持っていった所、債権者からその価格で応じると渋々了解を得られました。
以前から検討はしていただいてはいましたが価格面で折り合いがついていないお客様にご連絡を入れ価格が下がった旨を伝えるとすぐに内覧申込があり、そのまま購入申込を頂くことが出来ました。
無事に売買契約を済ませO様には預貯金を切り崩さずにお引越しを終えることが出来ました。
今回は大手仲介会社でうまく行かない状況で任意売却を専門としている弊社へのご依頼で責任重大でしたが、弊社の得意としている交渉ノウハウが非常に生かされた売買でした。