昨今、物価高騰に老後の資金問題、増税とお金に関する話題はつきません。資産形成のために「投資」というワードをよく耳にする機会が増え、「投資」が身近なものになってきました。その投資のひとつでもある不動産投資に関する事例をご紹介いたします。
ご依頼主はまだ20歳半ばのM様。数年前に電話営業をしてきた不動産営業マンの節税や賃料収入などの話にのせられて都内のワンルームマンションを3件購入。しかし、数年経過しても営業マンに言われたような節税効果は感じられず、さらに収支がマイナスになり毎月手出し金が発生している状況とのこと。M様は営業マンに騙されたのではないかと心配になり、いい任売.JPにご相談頂きました。購入した投資物件を諸々調査した結果、3件とも「相場を逸脱した高値の物件価格、築年数が古く、節税効果は薄い、将来的に赤字が膨らむリスクが高く収益性・資産性もない、賃貸契約はサブリース契約。」という典型的な不動産投資の失敗例かつ不動産業者にカモにされたといえる内容でした。M様はその内容を聞いてがっくりと肩を落とし、不動産業者に対して憤りを感じていました。確かに不動産素人の一般顧客にとってみれば騙されたと感じる内容ではありますが、取引の内容に違法性はなく資料や契約書面等も揃ってました。購入当時の話を聞くとM様は営業トークを鵜呑みにして任せきりで言われるままに契約をして購入したとのことで、購入する前にご自身で不動産投資について調べ勉強していれば、また結果も違っていたかと思います。M様にはこのまま所有して続けていても赤字が膨らみ元々築年数が古いので売却も難しくなってくるので、傷が浅いうちに売却をすることを提案いたしました。ただし売却するとしてもローンを利用して相場より高い金額で購入しているため購入した金額では売れません。売却するためには不足する金額を手出しで補填するか、それが難しい場合は信用情報に跡がついてしまいますが滞納をして任意売却を目指す方法です。M様とじっくりと打ち合わせをしたところM様のご両親からお力を借りれることになり、金利がもったいないのでローンの繰上返済を行い販売価格の制約も取り払って時間がかかっても希望する金額で販売していくことになりました。幸いにも販売にとってマイナスとなるサブリース契約は3物件とも解約することができ、万全の状態で販売を進められることになりました。
そこから時間はかかりましたが金額を見直ししながら販売を続けていき1件1件売れていき、3年ほどですべての物件を売却することができました。M様の総合的な収支はマイナスにはなりましたが、ご両親のご協力もあり信用情報にも跡がつかず損失も最小限に防ぐことができたと思います。高い勉強代になったがいい経験になったと物件を手放せてM様はホッとされていました。
今回のM様のような話は珍しい話ではなく不動産投資を始めたお客様からの相談が年々増加しています。そのお客様の大半が営業トークにのせられ勧められるがまま、流行の「投資」をやってみたいという好奇心から安易に手を出した方です。そして不動産投資は失敗したからと言ってすぐにやめることはできません。より良い解決のために不動産投資でお悩みの方は是非一度ご相談頂けると幸いです。