依頼者は神奈川県横浜市にお住まいのS様。体調を崩し就労が困難となり、住宅ローンのお支払いや、各クレジットカード会社への支払いが滞り始めてしまいました。
債権者から競売を申し立てられ、ご不安になっている中、当社からのDMが届き、お問合せいただきました。相談員が訪問・面談し状況・ご希望を詳しくヒアリングさせていただきました。
ご依頼者様のご希望は、地元の新潟に引越をするためその引越費用の捻出と、手術費用の捻出を任意売却にて行うことでした。また引越や手術のおおよその日程も決まっていたため、スピーディーな成約も望んでおられました。
なるべく高く売却をする上においては、高めの金額から販売活動を始め一般のお客様にお買い求めいただくことを目指すのが一般的ですが、一つ大きな問題がありました。
それは対象物件が違反建築であったということです。本来建築基準法その他法令に基づき建築計画を行い、その申請をするのですが、今回はその申請通りに建築されておらず、法令が許容する範囲を超えて大きなボリュームの建物が建ってしまっている状態でした。
この場合だと住宅ローンが通らない可能性が高く一般客での成約は厳しく、またできるだけ早く成約したいという希望があったので、買取業者に多く打診し、より高い買手を見つけ更には買上げ交渉を行いました。
スピード重視といってもできるだけ有利な条件での取引を結ばせていただきたいと思いつつ更にはお身体の具合が良くないのでできるだけ負担を軽減したいと考え、通常は売却の際は物件の中を空の状態にするのですが、引越業者から産廃業者の斡旋も行い、契約と決済(お取引最終日)以外は殆どお手を煩わせることなくお取引を終えることができました。
また債権者については今回、残債が少なかったため完済となる事案でしたので、交渉というよりは繰り上げ返済をする上で煩わしい面倒な手続きをご依頼者様の代わりとなって債権者担当と打ち合わせ、S様にご説明させていただくことで負担なく行えました。
更にご依頼者様は相続により当該物件を取得しておりますが、相続登記がしていない状態で、司法書士に相続登記を依頼し、登記費用がかかるケースでしたが、当社のブレーンである司法書士を使い、更には売却の所有権移転登記・抹消登記と纏めて行うことから極めて安価に費用を抑えることができ、それも当社の方で御立替をさせていただくことで売却時まで費用が掛からないように配慮致しました。
最終お取引日には、「何から何まで全部やってもらった。自分はただ来て説明を受けながら書類に記名押印をしたくらいで、何だか申し訳ないな」と嬉しそうな表情で照れながらおっしゃっていただきました。
通常の不動産取引においても、何枚もの書類があり、煩雑な印象を受ける方は多いと思いますが、相続や借金の返済等、当事者が増え、事案が複雑化すれば尚更そう感じることと存じます。
そのような方々に全力で寄り添い課題を解決していき、ご希望+αで応えていく・・・
そんな当社の理念に基づき行動した結果大変お悦びいただき光栄でした。