任意売却最新情報

横浜戸塚区S様「職場を変え収入激減ローン滞納で競売に」

今回のご依頼主は横浜市内のS様。S様から任意売却のご相談を頂いた時には既にローンの滞納をしており競売の申立をされている切迫した状況でした。すぐに面談のアポイントをとり任意売却について詳しくお話をさせて頂きました。S様に事の経緯をお伺いすると諸事情により仕事を辞めざるを得なくなり、無事転職先を見つけることができたものの収入は激減してしまい生活するので精一杯だったため、ローンの返済を滞納して現在に至るとのことでした。銀行からは再三連絡があったのですが滞納しているという後ろめたさと滞納を軽く考えていたため、まともに連絡を取らず最終的に競売の申立をされてしまったと非常に後悔されておりました。しかし、過ぎてしまったことを仕方ありませんので今後どうしていくかを話し合いました。任意売却で選択できる選択肢は主に「引越費用の捻出と良い条件での売却を目指す売却」と「売却後も賃貸物件として住み続けるオーナーチェンジ」の2種類。S様がどうしたいかヒアリングをしながら提案をしていきます。S様はご自宅に愛着があり今の生活環境を変えたくないという思いが強いとの事でしたので住み続けられるオーナーチェンジの方向で進めていくことになりました。

S様のご自宅は最寄駅から徒歩30分離れた場所にある築16年の4LDKの戸建。築年数相応の物件ではありましたが、駅から徒歩30分と立地が悪く尚且つ路地の奥に建てられており車の通行は非常に気を使う作りの物件でした。家の向いは水路と雑木林となっており虫の発生や枯葉の問題も想起させるようなお客様を選ぶ物件だなという印象でした。

 

競売の申立をされており時間に限りのある状況でしたのですぐに債権者へ連絡し交渉にあたりました。しかし、今回の債権者はあまり協力的ではなく任意売却に応じる金額も相場を無視した自社希望額を優先する債権者でしたので非常に苦戦することになります。他の協力的な債権者の場合は相場価格や任意売却という特殊な売却になることを十分考慮して頂き販売活動の為にある程度の応諾価格を提示して頂けるのですが、今回の債権者は金額の提示はなく出来るだけ高い金額で購入者を見つけて、その金額で可か不可の判断をする、ヒントは一切示唆できないという販売金額の設定すら確証が得られないまま、半ば賭けのような販売活動を迫られてしまいます。それでも非協力的な債権者から少しでも情報を得られるよう密に連絡しコミュニケーションをとり適切な価格で販売できているかどうか確認をして極力販売活動に影響がでないよう努めました。そんな状況の中で見えてきた債権者の求める金額は高く販売は苦戦を強いられてしまいます。日々の販売活動と債権者交渉の中でS様と話をしているとS様の状況に変化が訪れました。これまでS様はずっと住み続けたいと希望していましたが家族で話を重ねるうちに3人いる子供は既に成人を迎え就職をしているので、今後はそれぞれ一人暮らしを始めることを考えると家には夫婦二人だけになってしまう。オーナーチェンジをしても二人で必要のない4LDKの家に住む意味があるのかというお話になりこれを機会に心機一転引っ越しをしてもいいのではないかという考えが浮かぶようになったとのこと。S様とご相談の結果、最終的にS様は売却をして引越をしたいという考えに変わったという事で当初のオーナーチェンジから売却にシフトして活動を進めていくことになりました。

苦戦を強いられている販売でしたが、売却にシフトしたことにより販売の間口が広がったため、物件周辺の地場の仲介業者やこれまで取引のある仲介業者への営業やチラシの配布などできる限りの営業に日々時間を費やしました。それでも販売価格が相場金額より高いためか中々反響に繋がりません。競売も着々と進んでいる最中でようやく営業の電話をしていた仲介業者より紹介したいお客様がいると連絡があり内見の段取りをくむことができました。そのお客様は近くに住んでいる方で事前に外観を見て気に入っているというかなり有力なお客様でした。内見をする前にS様と一緒に部屋を綺麗に掃除し、お客様をお向かえした結果、購入希望を示して頂くことができ販売金額も多少値引きが入りましたが債権者から売買の応諾を頂き、無事契約を締結することができました。

今回、債権者から引越費用の捻出を認めて頂くことができましたのでS様のお引越しは費用面にも余裕ができ無事理想とする物件に引っ越すことができました。

非協力的な債権者で販売活動が思うようにできなかったり、物件の状況から苦戦を強いられS様には日々の報告でご不安にさせる場面もありましたが、それでも諦めることなく販売活動や債権者と連絡をとり少しでも情報収集を行い成約に結びつけられS様のご希望に添える形で終えることができ良かったと思います。