依頼者は自動車関連の自営業を営むK様。経営がかなり厳しい状況に陥り破産手続きをするかどうかの決断を迫られている切迫した状況でした。破産の手続きを行うと破産管財人が選出され自分自身では財産の管理処分も任意にはできなくなり長年住んでおり愛着のあるアパート兼自宅を手放さなくてはならない状況の中、ご相談いただきました。
債務状況・資産状況・ご希望を詳しくヒアリングし、引き続きお住まいになりたいというお気持ちを実現すべく、家賃を支払う代わりに継続してそこにお住まいいただけるオーナーチェンジの方向で進めさせていただきました。
オーナーチェンジを進めていく上ではお支払いする家賃がいくらなのかを決めていかなければいけませんがとにかく生活に苦しく、家賃をギリギリまで低く設定したいとのご意向がありました。オーナーチェンジは利回りがポイントとなるので販売金額が高くなってしまうと家賃も高くなってしまうため、債権者と交渉し売価交渉をし、できるだけ安い家賃でオーナーチェンジできるように動きました。しかし、物件が旗竿型の土地で車庫を設けることができないような土地なので資産価値が高くないため買手がなかなか見つかりませんでした。一刻も早く解決し安心していただきたかったので、当社で物件を精査し買い取る形でK様のご希望の家賃、相場よりも格安な賃料でオーナーチェンジを実現しました。
オーナーチェンジで問題を解決し、5年以上住み続けた後、建物の老朽化が進んできたためお引越を検討され始めました。お引越をするにしてもお引越代・産廃費用等がかかるので当社から立退費用をお渡しすることでお引越をする形となりました。
当社で買い取ってから約5年の間で物件に接している部分に公道が新設され、またオリンピック開催予定地が日本に決定され不動産相場が上昇し、今回の物件の価値が大きく上昇しました。
その資産価値上昇分も一部還元して差し上げたいと考え、1000万円を超える立退き費用をお出しさせていただきました。
ご相談いただく前は、経営は困難で毎日思い悩み、愛着のある自宅は出ていかなければいけなくなると不安で辛い日々を過ごされておりましたが、当社にご相談・ご依頼いただいたことで、継続してお住まいを続けることができ、問題も解決し、その後建物老朽化に伴いお引越をされて立退費用と年金で豊な生活をしているご様子です。
相談いただき、引き続きお住まいされてお引越されるまで非常に長い期間、お付き合いをさせていただいておりましたが、最後お引越をされる際は、「相談してから、オーナーチェンジでのお取引が終わるまでだけでなく、お取引が終わった後も定期的に相談に乗ってくれた上に、引越しをする際は、当時から物件の価値が上昇したことまで考慮に入れて多くの立退費用までもらって非常に有難かった。自分では手間なことであったり、直接不動産取引に関係のない部分までやってもらって本当にありがとう」と非常にありがたいお言葉をいただきました。どうしていいか分からないけど、何をすればいいのか分からない、何をするにしても億劫である、というご相談者様・ご依頼者様は非常に多いですが、今後もそういった方々のお気持ちに寄り添い一層良いサービスをしたいと改めて感じさせてくださったお客様でした。