物件は柏市郊外にある築浅7年ほどの二階建ての分譲住宅で、駅からも徒歩圏で生活環境としては好立地にあり、外装・内装ともに比較的状態は良かったのですが、宅内の居室によっては建具やクロスなどペットによる損傷が激しい状態でした。
所有者は40代のご主人で奥さん、お子さんお二人の4人暮らしでしたが、今回はすでに破産を視野に入れ弁護士に相談をされていて、今回はその弁護士から弊社へ任意売却の実績を評価頂き、その先生からのご紹介のもと弊社で破産前に任意売却を携わる形になりました。
弊社は真っ先に債権者交渉を始めましたが、今回の某地方銀行は保証会社が付いていなくプロパーローンでしたので、支店との直接交渉となりその都度買付・配分案を支店に通して本部に稟議を上げるという方式で交渉を行いました。つまり保証会社や債権回収会社とは異なり、比較的厳しい交渉を余儀なくされるのですが、今回も例外ではなく銀行独自の査定とは関係なく内部的な損金処理の関係で金額的な折り合い点もなかなか見出せませんでした。そこを粘り強く本物件周辺の新築物件価格や在庫状況を調査し提出するなどして交渉を重ねたことにより、銀行内部での決算月間近にようやく債権者の落としどころを導く事が出来、無事に任意売却を成立する事が出来ました。実は、その間買主候補が2件連続で住宅ローンが通らず流れてしまった経緯がありましたが、今回3度目の正直で成約する事が出来ました。
所有者からはご近所に知られたくないために(正確には裁判所にて配当要求終期の公告を見ないと分かりません)、債権者による競売申立に着手する前に任意売却をまとめてほしいという希望が強く、今回比較的厳しい事で有名な債権者が指定していた任売期間ギリギリで話をまとめる事が出来た点と、今回の任意売却にて引越費用を捻出出来た点で、所有者及び弁護士から最大の賛辞を頂く事が出来ました。現在は住宅ローン残債や他のカードローンなどの無担保債権を含め免責の方向で順調に進んでいるとの事で、今までの日々様々な督促状によりご不安な日々を送っていたのが嘘のように、現在は前向きにお仕事に励まれているとの事です。