元々、アパレル関係のお仕事をされていたT様ですがリーマンショックから大きく収入が減少し住宅ローンを支払えない状況に陥ったときに当サイト(いい任売.JP)をご覧になって提携会社の当社へご依頼して頂きました。
依頼を受けると早速、債権者に連絡を取り、任意売却に取り掛かるつもりでしたがそこで一つ問題が出てきました。
実は共有者である奥さんの亡きお父さんが連帯保証人になっており、その相続を受けた奥さんの妹さんが一番抵当の保証債務を負っていることが判明したのです。
T様としては関係ない妹さんに債務が降りかかってしまうのはとてもつらい事でした。
しかし、物件価格と債務のバランスを見てみると一番抵当権が1000万で2番抵当権が700万の合計1700万に対して物件の査定が1400万位だと分かりました。
この状況からだと全額完済は難しいものの妹さんの保証部分である1番抵当権の債務に関しては損害金を極力増やさないように短期間で売却できれば完済が可能で妹さんには一切迷惑をかけずに処理できるのです。
そのことを妹さんに説明し任意売却に同意して頂きました。
すぐに販売に入りましたがT様の物件は築17年と内装等もそれ相応に傷みが激しく時間を掛ければ相場相応のエンドユーザー客を見つけられる可能性はあったのですが、とにかく損害金を増やさない方向で短期取引が可能なマンション買取業者で狙いを一点に絞りました。
というのも最近のマンション買取業者の動向として当該物件のように内装や設備が老朽・劣化していてリフォーム費用が多くかかりそうな物件に対してはエンドユーザー客の購入価格に近い価格で買取って貰えることがあるのです。
理由は現況だと見栄えが悪くエンドユーザー客も価格にかなりの割安感が無いと買わない物件はおのずと価格は安くなります。マンション買取業者はそういう物件を買取し内装部分を新築同様にリフォームして付加価値分を価格に転嫁して販売できるので十分採算が合うのです。
当初は1100万~1200万ぐらいの買取業者は数多くいたのですがそれでは諸経費を差し引くと一番抵当の完済には若干足りないので最低1300万以上で買ってくれる買取業者を探していました。
そんな時、担当が新人で入社して未だに一件も買えて無いらしく、どうしても年度末でもある3月中に初契約をしたいという事で買取価格についてもかなり頑張る意欲がありそうな買取業者を見つけることが出来ました。
その担当者が新人だったので詰めの価格交渉はその上司とすり合わせをしました。上司もかわいい部下の初契約の為、ギリギリまで頑張ってくれてなんと1420万の買取価格を提示してもらいました。
ほとんどエンドユーザー客の価格と同等若しくはそれ以上の価格に私もT様も十分満足しました。
結果的には2番抵当の債務は一部残ってはしまいましたが心配の種であった妹さんの保証債務分は無事に完済することができ、代金決済後はT様も重い肩の荷が一つ下りた様子でホッとした表情を見せていました。