物件は築20年の2階建ての戸建で、立地的には本来ならば比較的路線価も高く、販売活動もしやすい物件のはずでしたが、致命的なことに本物件が建築基準法上の道路に接道していない事により再建築には建築審査会への許可申請が必要で、その要件を満たすためにあらゆる調査や対策、行動をとりましたが、現状では再建築の要件が満たされず物件価値も半額以下になってしまう物件でした。
所有者である60代のご主人は以前、管理職として長年従事していましたが、不況のあおりで希望退職を余儀なくされ、再就職もままならずそのうちに貯蓄も底をつき、キャッシングやカードローンに手を出してしまい、その返済を優先してしまったことにより住宅ローンの返済が滞り、家庭内での居場所も失い、競売の申し立てをされてしまった頃に当サイトをご覧になり任意売却の媒介を結ばせて頂きました。
冒頭に述べたように、再建築不可の物件は当然に物件価値が半減し、住宅ローンの融資も極めて難しく、逆にその点を債権者にアピールしたことにより、任意売却に応じて頂く金額については大幅に下げる事が出来ましたが、やはり現金での購入者をこの限られた期間内に探し出すのは難しく、かなりの苦戦が予想されました。
それでも弊社の長年培ったネットワークを駆使し粘り強く販売活動を続けた結果、多くの内見申込みを頂き、ほとんどの方が住宅ローンを組めない事で断念されるなか、ようやくシェアハウスとして利用予定の法人様で買付を取ることができ、無事に任意売却を成立させることが出来ました。
さらに任意売却後に残ってしまった多額な無担保債権や他のキャッシングやカードローンについては弊社顧問の弁護士先生への無料相談をお勧めし、債務整理の依頼をした事で法的に債務をゼロにする方向で順調に進んでいます。
しかもまとまったお引越し代を手にしたことで、お引越し代や賃貸入居資金、弁護士費用も全てまかなう事が出来、媒介を頂いた時には別居状態だったご主人も現在ではご家族と共に暮らし励まされることにより気持ちも前向きとなり、求職活動にて再就職先も決まり希望に満ちた生活をスタートさせております。