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滋賀県I様『購入希望者に賃貸したら賃料滞納で住宅ローン支払えず』

今回は所有している戸建を賃貸で貸し出していたI様の事例をご紹介いたします。

I様は戸建を購入してから数年後に仕事の都合で遠方に移住することになったので売却することを決め販売を始めました。ほどなくして購入希望者は現れましたが住宅ローンの審査に落ちてしまい購入できないとのこと。購入希望者はよほど物件が気に入ったのか住宅ローンが組めるまで賃貸として住まわせて欲しいとお願いをしてきたので、他に購入希望者はいませんでしたのでI様は承諾をして賃貸契約を結びます。それから数年経過しますが一向にローンを組めるようにならず、購入するために努力しているようなそぶりもありません。早く売却して手離れしたいI様は地元の不動産屋に相談しますが、I様自身が遠方に住んでいることや、物件に賃借人がいるということで相談にのってくれませんでした。困ったI様は住宅ローン返済の悩みもあったので「いい任売.JP」に問合せ頂いたとのことでした。

依頼を受けまずは賃借人と話をして購入意思の確認と購入できる資力があるか調査をした結果、意思はありましたが資力はなく、手を尽くしましたが住宅ローンを組むことができませんでした。次の方法として賃借人がいる状態で収益物件として売却するか、賃借人に退去して頂き売却するかの二択になりますが同時期に家賃滞納が始まってしまいます。家賃の滞納は改善されずこのままでは収益物件として販売することはできません。賃借人に対し今後も滞納が改善されなければ退去して欲しいと話をしますが、中々退去に応じて頂けません。そこから賃借人とは関係性が悪くなっていきます。販売も賃借人の協力が得られないため進めることができません。本来賃貸契約を締結するにあたり家賃の未払いや退去の問題解決のために保証会社へ加入させるのが一般的ですが、保証会社の加入はなくI様自身で家賃の請求や退去に関して対応をしなければならない状況。またI様は家賃が支払われないため住宅ローンの返済ができなくなってしまい、このままでは競売になり住宅ローンの残債が多く残ってしまいます。その後賃借人へ根気強く説得を続くけ時間はかかりましたが退去して頂くことができましたが、事は簡単には進みません。明け渡しを受けた物件を確認すると片づけ切れなかったと思われる荷物やゴミは放置され庭にもゴミが散乱している状態。極めつけは廊下やトイレから全ての壁紙一面にびっしりと子供の落書きがあり使用状況が劣悪でした。これも賃借人に原状回復の費用を請求できますが、家賃未払い状態なので当然支払ってくれるわけもなく結局逃げられてしまいます。I様も家賃収入がなくローン支払いが困難な状況でしたので放置されている荷物の撤去や室内の掃除やリフォームをするお金はありません。そんな状態の物件を売却するかしかありません。一般のお客様へ販売を試みましたが印象最悪の状態では内見にすら結びつかず難航します。そこで若干販売金額は安くなってしまいますが、買取業者へ物件を紹介してみます。一般的な中古戸建より状態が悪いため相場をはるかに下回る買取金額しかでず売却できる条件ではありません。そんな中で1社だけゴミの撤去費用を込みで希望する金額で買取して頂ける業者を見つけることができました。これによりI様から別途費用を用意しなくても売却できることになり無事取引を完了させることができました。

当初の約束通り賃借人となった購入希望者がローンを組むことができていたらこのような事態にはなりませんでした。数々の問題はありましたがどうにか最悪の事態である競売を回避し荷物撤去の費用などI様に追加負担がでないよう取引をまとめられよかったと思えた案件でした。依頼を頂いてから取引が完了するまで実に3年かかった事例でした。

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