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川越市M様「オーナーチェンジ&決済前資金融通」

いい任売.JPに相談の電話があり、相談員と共に詳細の確認のためにご自宅に訪問しました。所有は奥様と家庭内別居の状態にあり、殆どかかわりはないとのことでした。その奥様に生活費として月30万円程度の給与の殆どを支払っており、そのために本職とは別にアルバイトをしながら住宅ローンを返してきましたが、仕事の業績不振により支払いが立ち行かなくなり、安定的に継続して返済していくことが難しくなってきてしまったため相談に踏み切ったという経緯です。

所有不動産については、親御様が地主の分家であったためかなりの広さの田を保有しており、その敷地の一部を相続しそこに建物を建てました。建物費用のみの借入れではありましたが、2×4住宅で少しグレードの高い住宅を建築しましたので借入額もそれなりにございました。

お子様の学校もあり地域を出る事は考えておらず、家賃60,000円でのオーナーチェンジを強く希望していました。

しかし、相続物件はこの自宅だけではなく、母親が住む実家や、他収益物件など財産価値のあるものがいくつかありました。という事は、滞納が続けばこれらの物件も同時に差し押さえられる可能性あるということであり、場合によっては母親が住む実家も手放さなければならなくなってしまうということです。この実家を守る為には、自宅の売却と収益物件の売却益の一部をあわせて、自宅の残債額全額を返済しなければなりません。ところが、収益物件は昭和40年代の平家の借家が数棟あり、未だに汲み取りで、放置車両が4台から5台そのままになっている状況で、中には、室内でペットを数十匹飼っており糞尿の処理も行わず荒れた状態の住戸もありました。オーナーである母親も年とともに背中が曲がり、物件管理しようにも身体が思うように動かず、物件は荒れる一方でした。近隣住人からの悪臭や、放置自動車の撤去などの苦情が後を絶ちません。この状態で仮に賃貸を続けたとしても衛生上問題がある事は明白であり、または取り壊して立て直すとしても放置車両の処分など原価計算をすると割に合わないというのが現状です。販売しようにも購入客が現れないという切羽詰った状況に対して、時間だけが刻一刻と過ぎていきました。

その状況の中、関連会社に買取ってもらうことを提案しました。収益物件の状態を考えると高値での取引はとても出来ませんでしたが、自宅と収益物件をあわせることで、債権者に返済できるほどの価格での取引を行うことが出来ました。こうして、実家に対しての差押の恐れも回避することが出来ました。

実は、この自宅の取引だけでも大変なことでしたが、本人は他の借り入れが数箇所あり、支払期日が迫っていて数十万円貸してもらえないかという相談も途中にありました。オーナー会社にその旨を話し、本物件の残金決済前であるものの、ご返済のために数十万円の貸付を認めていただきました。返済原資としては、本来残金決済時に手元にいくらかお残しできる余剰がありましたので、その分を貸付にまわし、決済時に一括で返済していただくことで了承していただきました。

結果として、オーナーチェンジをして生活環境を変えず引き続き住み続けることが出来、親御様も、わずらわしい賃貸物件の管理と、実家が差押されてしまうのではないかという心配から開放されました。

苦労はしましたが、万事丸く治められて良かったと安堵して