依頼者は神奈川県にお住まいのT様。自営業で生計を立てておられましたが、コロナ禍の影響で打撃を受けて住宅ローンの支払いが困難となり、それでもなかなか相談できる方がいなかったため不安を抱え込みながら、また普段から忙しく具体的な手段を講じることなく時間が経過していく中で競売を申し立てられる事態にまで発展してしまいました。

競売でより一層不安が募る中、当社の相談員が訪問し、最初からすぐに信頼いただいていたわけではありませんが、足しげく何度も相談の対応していく過程で徐々に信頼いただくことができ、ご依頼いただきました。

競売を起こされてしまうと直ちに家を失ってしまう、、、と認識を持っている方が多いですが、何か月かの猶予はあります(実際にはかなり短く感じると思います)。

その限られた時間の中でできる限りのことをやっていきましょう、と話す中で、

まずはご希望をじっくり聞きました。

T様は、設計から携わったご自身の自宅に愛着も強く、家賃を払うことがそのまま自宅に住み続けることができるオーナーチェンジ、そして将来的には買い戻したい、というお気持ちがありました。

お支払いできるお家賃の聴取をし、その条件に合うお客様へのご紹介も致しましたが、木造で劣化が激しく駅からも遠い物件だったので苦戦しましたが当社の販売力で賃貸条件の合うお客様は見つけることができました。

ただし、将来的に買戻したいというお気持ちが非常に強かったので当社関連会社で一旦買い受ける方針で検討し、債権者交渉に臨みました。

債権者交渉については、本来は交渉にかなり時間がかかる債権者ではあり、競売のタイムリミットとの兼ね合いで非常に心配されておりましたが、当社と非常に取引実績の多い債権者だったためスピーディに交渉を進めることができました。

無事に当社関連会社の買受条件と債権者のすり合わせができ、オーナーチェンジを実現することができました。

競売が取り下がったことで毎日の精神的な苦痛が嘘みたいに晴れてなくなった、と大変喜んでいただきましたが、まだ買戻しの作業があるため最後まで全力でサポート致しました。

Ｔ様の息子様が買い戻す形を取りたいとのことで、少しでも有利な条件で住宅ローンを組むことができる金融機関でローン審査を通すために何十回と各金融機関の融資担当者と掛け合い、交渉を続けました。融資条件を満たすための書類作成、物件の写真撮影や立会もこなしていき、結果、住宅ローンの審査をパスすることができました。

買戻しの契約を終えて、決済の段取りも当社の方でサポートし、お仕事に影響が出ないように配慮致しました。

最終お取引を終えた時に「ここまで本当に苦しく大変な道のりだった。しかし、本気で親身に向き合ってくれ、いつでも連絡に出てくれて、多大な尽力のおかげで買戻しができ、金利も安い金融機関なので月々の支出も軽減されて、最高に幸せです」と大げさではありますが、本当にお悦びいただいているご様子でした。