依頼者は大分県日田市にお住いのA様、お母さま名義の実家の住宅ローンの返済を続けてきたものの、病気で入院する事になり、やがて住宅ローンだけでなく、国民健康保険や固定資産税の滞納が始まりました。
銀行からは一括返済を知らせる通知が届き、どうしたものかと思い、福岡にある専門業者に頼んだものの、一向に進まず、挙句の果てにこの物件は売れないと言われ、仕事を放棄されていました。しばらくし、競売の申し立てをされ、いよいよ強制退去が見えてきた所、弊社にご連絡を頂きました。
所有者はお母さまとお兄様で、兄弟で連帯保証人になっていました。コロナウイルスの影響で収入が一時的に落ちているものの、年金が定期的に入ってきて、生活は出来ているとのことでした。
A様は今後もご自宅に住み続けることを希望しており、弊社はお話を伺った夜に投資用と実需用同時に販売活動を行いました。
ただ、初めの二週間ほどは反響がなく、売り出し価格の調整や購入希望者からの質問に細かく対応していきました。その後、福岡市に在住の投資家から家賃保証がキチンと付くようなら購入したいと連絡を受け、価格的にもどうにか銀行との交渉もまとまり、無事に現金での支払いでオーナーチェンジが出来ました。
本件は競売の申し立てがされ、時間があまりないこと、市街地にある物件ではなかったこと、そして、銀行が当初設定した売出価格が高かったこともあり、投資用と実需用含め、買主が見つかるか正直不安でした。
しかし、売り出し価格を調整し、買主を無事に見つけることができ、大きく残債を減らす価格で売却ができ、A様から「ここまでになったのは ○○さんのおかげです。ありがとうございます!」と感謝のお言葉をいただくことができました。本件、競売の入札開始が迫っており、時間が無い中、弊社としても最低限お手伝いできて良かったです。
以下今回の成因です。債権者に短期間で何度も物件の詳細資料を添付し、稟議書を提出しながら価格交渉を重ねた事、更に、所有者様が相続時に債務放棄をしていなかった事による7名もの親族の相続対象者と債権者との連絡調整、そして、様々な書類取得に所有者様が奔走し、ご協力頂いた点だと思います。その結果、現在の生活を維持しつつ、残債を少しでも多く減らすことはできたと思っております。