苫小牧市にお住まいのS様は、数年前に大病を患い入退院を繰り返すことになり、そのことが原因で住宅ローンの支払いが遅れるようになりました。その間は、奥様が生計を支えていました。奥様は美容師の資格を持っていたため少々オーバーワークになりながらも何とか頑張ってきましたが、年齢とともに無理が利かなくなり、税金の未払いも増えてきてしまった為に任意売却に踏み切ることになりました。当初御子息から相談を受け、状況を確認しましたが話を聞けば聞くほど好転の見込みはなく、やはり売却に専念するほかないという方向性になりました。しかし、他に移り住むにしても引越し代や賃貸の初期費用の捻出もできず引越しもままならない状況であったため、可能であればオーナーチェンジで引き続き住み続けたいというのが当人たちの希望でした。
早速販売の準備に取り掛かりました。債権者の住宅金融支援機構と連絡を取り販売価格の打合せを行い、毎月の販売状況報告と共に販売価格の見直しを相談していきながら、お客様を探していきました。しかし、なかなか希望するお客様は現れずこれ以上の価格の見直しはできないというところまで下げきってしまったところで任意売却の販売期間が満了することとなってしまいました。このまま購入希望者が現れなければ競売に移行してしまう為、回避できる方法を見つけなければなりません。そこで、弊社関連会社に買取の相談をし、保有していただくよう掛け合いました。いくつかの条件はつきましたが購入して頂くこととなり契約決済を執り行うことができました。
差し迫った時間の中での契約決済であったため、所有者の引越し先が決まらずにおりましたが、買主の配慮から転居先が見つかるまで引渡しの猶予をいただくことができました。ところが、大型犬を飼っているなど条件が合わず引越し先がなかなか決まりませんでした。そのため、見つかるまでの間賃料を払っていただくこととなりある程度余裕をもって探すことができました。
それから3年後、最終的に無理のない家賃設定のところを見つけることができ、最小限の荷物で引越しを行い転居することができました。
競売を回避し3年間も住み続けることができ精神的にも物理的にも余裕をもって新生活をスタートさせることが出来たことをご本人様は大変お喜びのご様子でした。