物件は最寄駅から徒歩３０分程に位置し、バス停からも徒歩１０分ほどかかるために車両をお持ちの方でないと多少不便な立地条件でした。さらに本物件は急坂の途中に位置する築２０年経つ二階建て戸建で、急坂故に地盤が原因なのか宅内にも傾きが存在し、前面道路も車がすれ違うのに苦労する物件でした。所有者は女性の方ですでに引越をされ空室だったのですが、所有者は３年ほど前に本物件を購入し、ご離婚と転勤が重なり１年以上前から販売を大手不動産会社に依頼していました。弊社にお問合せをされた理由としては、１年以上かけて全く決まらなかった為に、住宅ローンの完済は無理と判断し、弊社の任意売却のスペシャリストとしての実績をＨＰにてご覧になり、どうにか住宅ローンが完済出来なくても、少しでも早く売却し残債は少しずつ返済していきたいという意向でした。

弊社は真っ先に物件の調査と査定を行い、確かに上記マイナスポイントにより販売活動には苦戦する事が予想されましたが、今回所有者にとって引越費用は必要なく、税金や他債務の滞納も全くありませんでしたので、出来る限り残債が残らない形で依頼主の希望を叶えられるように、金利が膨れ上がる期限の利益喪失のギリギリの時期まで完済出来る金額での販売活動に専念しました。地場の大手不動産会社で１年以上買主を付けられないほど、価格以前に物件のマイナス点が多かったのは事実ですが、弊社は任意売却の交渉力だけではありません。販売力についても通常の仲介業者がそこまでやらないような、近隣業者に対してしつこいと思われるほど紹介依頼の連絡や訪問を連日行い、さらにポスティングやチラシ配布、宅内をスタッフで清掃した上での現地販売会などを積極的に行う事により、内見依頼は非常に多く入り、その中で今回の急坂や傾斜、立地条件が気にならない買主にたどり着き、満額での買付を取得出来ました。

しかし、買主が決まりようやく安心したと思ったところに、さらにハードルが待ち構えていました。実は今回の所有者の元ご主人自ら過去に建築業に携わっていたためか、物件購入時にウッドデッキや車庫の屋根など造作取付けした箇所が多くあり、屋根車庫を造作する際になんと許可なく隣宅の擁壁にボルト付してしまっていて、現況では引渡せないという事が判明しました。引渡し前に短期間で車庫屋根造作部分の撤去とボルト穴の修復を短期間に実施しないといけなくなり、本来は造作部分を買主はそのまま使用したかったとの事ですが、隣宅との今後の関係性を良好にするためにもご容赦頂き、業者の手配を早急に行い作業中も立ち会うことにより、どうにか引渡し前にトラブルを解決する事が出来、決済ではギリギリではありましたが住宅ローンも見事完済する事が出来ました。

上記の通り、弊社は任意売却が専門ではありますが、任意売却であるが故に長年培った決して諦めない販売活動力と、急なトラブルに対する順応力も持ち合わせております。債権者交渉ももちろん大事ですが、住宅ローンが完済出来て残債がなくなるのが一番の理想形です。どうか今回の事案のように、完済する事が多少難しくてもとにかく売却を望まれているお客様は是非弊社にお問合せ下さいませ。スタッフ一同、ご連絡をお待ち申し上げております。