任意売却最新情報

兵庫県宝塚市M様のケース「度重なる不運を乗り越え...」

物件は築19年目のマンションで、駅からも商店街からも徒歩10分以上、しかも急坂の途中に位置し地元では比較的需要の少ないマンションとの事で販売活動には苦戦が予想されていました。

所有者は60代後半の男性で、物件購入時は某上場企業の役員というお立場でしたが、知人からの投資話に騙されてしまったうえに多忙がたたってしまったのかお身体を崩してしまい、さらに奥様も病弱で、年金だけでは医療費や生活費をまかなうだけで精一杯で、遂に住宅ローンをお支払していくのが困難なため売却を決意された頃に弊社にお問い合わせを頂きました。

ご要望としては、娘さんお二人もご結婚し別居し始めた頃でしたので、とにかく物件を任意売却にて処理したうえで娘さんご夫婦の近くに賃貸住宅をお借りし静かに余生を過ごすためのお引越し費用を捻出してほしいという内容でした。

弊社は真っ先に3社の債権者交渉を行ったのですが、債権者がいずれも思いのほか厳しい部類に属し、過去の競売落札事例などが比較的高い金額だったために、販売活動と共に債権者交渉でも思わぬ長期戦となってしまいました。

弊社は関東に拠点を置いていますが、有難いことに全国から多くの反響を頂き、実際に遠方ではあっても弊社のネットワークにより地場にも多くの販売協力を頂く店舗があり、北海道から九州まで日本全国幅広い成約実績がございます。その点は全く支障無いのですが、今回はとにかく債権者の交渉が不可欠でしたので物件のマイナスポイントを具体的な根拠を添えてデータ化し、査定書や上申書を提出するなど債権者と度重なる交渉を行っていたところに遂に債権者の求める金額での購入希望者が現れました。

しかし契約後に買主様のローン本申込みが不承認、その後も契約目前で買主様の親御さんのご意向でキャンセルになってしまったりと不運が続き、追い打ちをかけるように所有者であるご主人のガンが発覚し、債権者3社は代位弁済後でしたので団信保険が適用されず、さらに長年付き添ってきた奥様も急逝され、悲惨な出来事が度重なってしまった頃についに任意売却期間の半年間が過ぎ、競売の申し立てを受けてしまいました。

それでも弊社は諦めずに精力的な販売活動を行いつつ、その後裁判所独自の評価書が完成したとの事で取得したところ、債権者独自の査定が誤っていたことを認めて頂き、ついに弊社の当初の査定額に近い金額で応じて頂く事が出来ました。しかしその時点で競売入札日まで一ヶ月を切っていたのですが、どうにかスピードという点で優れている法人の買主様が見つかり開札日前々日にご決済というギリギリでの任意売却が成立しました。

今回の勝因は何といっても所有者並びに私と連絡を密にとって頂いた娘さんが重なる悲惨な出来事の中でも弊社を信じて根気よく待って頂いた事にあります。賃貸引越先の探索やお引越しや産廃作業も弊社が間に入りお手伝いさせて頂きましたが、やはりお父様思いの娘さんの存在が不可欠だったはずです。

決済時も放射線治療で入退院を繰り返していた中、慌ただしく多くの債権者とのやり取りにも応じて頂き、現在は当初のご希望取り、娘さんご夫婦のお近くで娘さんの看護も受けながら安心した生活をスタートさせています。