任意売却最新情報

大田区I様「悪名高い債権者からの無理な要望にも屈せず無事解決」

物件は大田区近郊の最寄駅より徒歩10分程に位置し、約50坪の土地に築40年程の建物が建っている物件で、元々所有者は代々の土地に事務所兼居宅を構えていました。

数年前から経営が傾き、事業を継続するための資金を7年ほど前に貸金業者から借入した際に物件に抵当権を設定させられ、その貸金業者が悪名高い厄介な業者だった事もありその翌年には期限の利益を喪失してしまい、その後6年間で遅延損害金が膨れ上がった段階で、今回競売を申し立てられてしまった頃に、所有者より弊社にご相談が入りました。

所有者は70代半ばのご夫婦で、当初ご相談の内容としては、債権者がすでに貸金業の免許をはく奪されていて今までの様々な経緯から今回の競売申立が停止できないかという訴えでしたが、多くの弁護士相談にお連れしたうえで、実際にお借りした金額をその後返済していないのは事実で、法的な根拠となってしまう公正証書をその都度交わしていたことにより、今回は競売の進行を停止出来るに値する根拠がない事が判明し、今回は任意売却でまとめる方向でしか競売を取り下げる方法が無い事にご納得頂きました。

肝心の販売活動ですが、物件が建物的にも瑕疵が多いばかりか、途中で建築確認を取らず増築した事により容積率もオーバーした違反建築だった為に、建物を解体した上での分譲用地としての販売活動を余儀なくされました。そして弊社の幅広い販売ネットワークを駆使した結果、エンド価格に近い買取金額にて某大手の建売業者より購入意思を取り付けたのですが、ここからが大変で、売買金額が今回の競売申立権者である元貸金業者の根抵当権全額を越えていたにも関わらず、何度も交渉を重ねたのですが、他の債務や遅延損害金全額を含む全額の完済をしないと競売を取り下げてもらえない、つまり任意売却に一切応じてもらえませんでした。

実はこの段階で競売を取り下げられるリミットから1ヶ月余りしか時間が残っていなかった為に、その不足金を補うための方法を模索しました。所有者には親族にて所有する収益ビルがあり、苦肉の策としてそこを担保に弊社関連グループの不動産担保ローンを利用し不足金と引越費用を早急に捻出する事が出来ました。

その後は、土地の確定測量や大田区を交えた官民査定など本来要する期間を大幅に短縮して行って頂く交渉を行いながら、最終的に開札日前日に無事に任意売却が完了しました。他にも決済当日に債権者が超高額な決済金額を現金にて持参する事を求めてきた為に、銀行からの現金輸送警護を警備会社に依頼したり、お引越の方もペットを10頭近く飼っていた為に通常の賃貸物件では審査が通らず、所有者が希望していた田舎暮らしというご要望に叶う戸建を遠距離でしたが何度もご案内して無事にお引越し先も見つけるお手伝いをさせて頂いたりと、かなりの労力を要する案件でしたが、現在は今までの日々の取り立てや競売という不安な日々から解放され、のんびりした田舎生活を堪能されています。