横浜市鶴見区小野町にお住まいだったI様は、２人のお子様がおりましたが、２人とも生まれながらの障害があり、容易に学区を変えての引越はできない状況でした。
そのため、第一の希望はオーナーチェンジであり、家賃８万円にて継続してすみ続けたいと言うのが切実な願いでした。
そもそも、３年前に新築として購入しこれから共働きで頑張っていこうと前途あるマイホーム購入でした。ところが、引越して程なく第２子を授かり、いよいよ出産間近と言うときに２人目も障害を抱えていることが分かりました。既に生むことしかできない時期に来ていましたので夫婦で頑張るしかないと話していましたが、現実は厳しく、とても奥様が働きに出られる状態にはありませんでした。
そもそも二人の収入合算で組んだ住宅ローンでしたが、それでも当初はご主人の収入だけで何とか賄えることができました。しかし、奥様が体調を崩し、また、怪我をしたりとお子様や奥様のためにご主人は仕事の時間を削るほか方法はありませんでした。当然収入は減り、今までこつこつ貯めていた預金も早々に底をつき、弁護士に自己破産の相談をしつつも何もできないでいるうちに競売になってしまいました。
裁判所の公告を閲覧し、弊社の営業が訪問して話しをお伺いしてオーナーチェンジを希望と相談を受けました。駅から近い物件として早期に良い価格で話が来るであろうと見越していました。しかし、購入希望者は物件そのものではなく、立地条件や環境で話しを前に進められずにいました。
尚且つ、実需で希望される問合せは非常に多いのですが、希望はオーナーチェンジの為頑なに内覧の希望は聞き入れてもらえませんでした。競売開始決定がなされている為、１日１日が大切な販売期間であり、できるだけ多くの方に検討していただくことが取引成功の鍵となるのですが、思うようには行きません。いよいよ時間が差し迫ったところで再度話し合いの場を設けていただきある提案を致しました。現状では、仮にオーナーが見つかったとしても家賃１５万円より安くする事は難しいこと、引越代を取引の中から捻出できるように考えること、学区域で希望にかなう賃貸を一緒に探すことをご提案させていただき、売却の方向も同時に探索することを促しました。もしオーナーが見つからなかったときに、競売の強制執行は免れず、引越費用もご自身で調達しなくてはなりません。その点を理解いただき布石である実需の客を同時進行で探すことになりました。それからは毎週末案内が入りました。しかし、ロケーションの問題で前進する話しがなく、購入希望客が一向に現れませんでした。改めて、過去に問合せをいただいた買取業者に片端から連絡をとり再度検討いただけないかを聞いて回りました。その中の1社が債権者の求める価格で契約できるということで話を進めることができました。
それからは、賃貸探し、引越準備と時間をかけることなく取引を進めることができました。
引っ越してみれば、目の前が公園で子育てにはとても良い環境で、家賃も無理のない額で抑えることができましたので良かったと奥様からご連絡をいただきました。
引っ越す前は飼えなかった室内犬も飼うことになり、家族が増え家庭内が明るくなったと喜びの声をいただきました。
弊社としてもお手伝いさせていただいたことで、今まで苦労した分を取り戻していただけるのであれば、弊社としても冥利に尽きるところです。